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【保】不思議な体験 − 旧・小説投稿所A

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【保】不思議な体験

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「間もなく、二番線を列車が「ハークショイ!!」けんですのでお下がり下さい。」

 やっば!もう電車来るじゃん!エレベーターじゃ間に合わねえな。走ろ!

………思えばこの行動が原因だったんだな。

 走ったのは階段。それも窓から゛何か゛の写真を撮ろうとしている連中の三脚が乱立している階段だ。
躓かない方が難しい。 見事にころんだ。そのまま階段を転がり落ちる。
ホームまで落ちても勢いは止まらなかった。線路に向かって傾斜しているホームを転がり…

   落ちた

 ピィーー!

 その時だった。先ほどのアナウンスが告げていた電車、いや列車が目に入ったのは。
それは普段ならば停車の為に速度を落としていた普通列車だった。しかし今日は違った。急増する鉄道貨物に複々線の外側だけでは足りず、その日から内側線でも運転を始めた貨物列車だった。誇らしげに掲げられたナンバープレートに書かれたEF65 1032の文字、無駄とは知りつつも必死にブレーキをかける機関士の顔、急ブレーキに悲鳴を上げる車輪、ホームから上がる悲鳴、人をひく事を拒否するかのような警笛、全てが鮮明に見え、聞こえた。
最後に見たのは迫り来る機関車だった。

   ドンッ!


<2011/06/03 21:15 リオレイア>消しゴム
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