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クルス・イン・ザ・ポケモンワールド − 旧・小説投稿所A

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クルス・イン・ザ・ポケモンワールド
− 一日目 大きな森 −
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始まり・・・


「ん・・・?どこだ、ここ・・・?」

目が覚めると、知らないところにいた。

「昨日は・・合宿所で皆と寝ただけだし・・どうしてこんな所に・・?!」

ありがちな展開だが、現実ではなかなか体験できないだろう。
これは物語だが、クルスにとっては現実の話である。
日常生活に訪れた突然の異変に、クルスは混乱している。

と、そんなクルスの目の前に、ある生物が現れた。





捕食者1匹目 アーボ-----------------

「あっ・・あのヘビ! 某大人気ゲームに出てくる敵じゃないか!あぁ、わかったぞ!オレはゲームの世界に閉じ込められたんだ!」

そう、クルスが迷い込んだのはポケモンの世界。
時空に何らかの異変が起こり、ここに迷い込んでしまったのだろう。

「つまり、ポケモンを捕まえたり倒したりして、ジムリーダー倒して、四天王倒せばここから出られるのかな?
でもモンスターボールもってないし・・まずは倒して自分のレベルを上げよう!」

何か違うような気もするが、クルスは早速行動に出た。

長い爪を光らせ、アーボに『ひっかく』を繰り出した・・!



「シャアァッ!!」

「!!」

気づかれてしまった!
アーボは攻撃をすばやくかわし、クルスに噛み付いた。

「ぎゃっ・・・」

攻撃を受けたクルスは痛みにうめく。
やはりポケモンの世界・・ゲームの世界とはいえ、自然界とは厳しい物なのだ。
クルスは改めてそれを認識した。

「ぐっ・・・迂闊だった・・・ただのヘビでもこんな素早いなんて・・・  ぐっ!」

ついにアーボの毒が全身に回ったらしい。
体が震え、息が冷たくなる。
その場にうずくまるクルス。そしてアーボは・・・

「シューッ、シューッ・・・」

クルスにゆっくりと巻きつき、大きな口をあける。

「やべぇ・・これって・・・まさか・・・・・」

そう。ここは自然界。
負けた物は・・喰われる。それがルールだ。

ぬちゅっ・・・じゅる・・・・

「ひぃっ・・や、やだっ!オレは狼だ!こんなっ・・こんな蛇に喰われるなんて・・・いやだぁっ!」

ぴちゃ・・・ぴちゃ・・・ずるるっ・・・

クルスの必死の叫びもむなしく・・・

じゅるりっ、ごくん・・・

クルスはアーボの胃袋へ落とされていった。


くちゅくちゅっ・・・

狭い食道をあっという間に抜け、胃袋へたどり着く。

すでに消化の準備が整っており、熱い胃液が滾々と湧き出ている。

「・・・・」
もう声も出せない程弱ったクルスは、何も抵抗できないまま・・。

ぐちゅる・・・ぬちゅっ、じゅじゅ・・・ちゅぷっ。

とろっ・・・・。


容赦なく消化され、アーボの栄養となっていった・・・。



捕食者2匹目 ウツボット----------------

あれから数十分。完全に生き返ったクルスは、周囲を探索していた。
トレーナーも寄り付かないような大きい森。凶暴なポケモンがうようよしている。

「もう食われるのはゴメンだ・・。これ以上人食いポケモンに出会いませんように・・っと」

そのとき、ふわりといい香りが漂った。
「あれ・・なんだろ、この匂い・・・ 木の実でもあるのかな・・・?」

クルスは匂いに誘われるように、ふらふらと歩き出した。



しゅるりっ

「えっ・・?!」

いきなり、蔓のような物がクルスの体に巻きついた。
その蔓は、ウツボカズラのようなポケモン、ウツボットから伸びていた。

「うぅ・・食われるフラグビンビンじゃねぇか・・・。」

体をギチギチに縛られ、抵抗どころか身動きする事もできない。

しゅるるっ・・びちゃっ・・・。

何もできないまま、口の中に落とされた。

「またかよ・・もうやだよぉ・・・。」

壁を登ろうとするが、つるつるしていて登ることができない。
消化液はどんどん溜まっていき、もう絶望的だ。

「うぅ・・もうだめだ・・。」

壁に付着した消化液に、指の先を溶かされてしまった。
どろり・・ぐちゅっ

足ももうどろどろになっている。

「こんなんじゃ全く動けないじゃん・・ もういいや・・・大人しく溶かされよう・・・。」

じゅぅぅう・・・ごぽごぽっ・・・

強力な消化液に肉も骨もとろかされていった・・・。




捕食者3匹目 リザードン--------------


「うわっ、あれあからさまに強いだろ・・・。」

尾に炎をまとった、巨大な竜が現れた。

「ゴアァァァッ!!」

「うわぁああっ!」

炎を吐き、クルスに攻撃してくる。

「焼き狼か・・まずそうな事もないが 焼くのはやめてくれ・・・」
といってもリザードンに言葉が通じるはずもなく。
がしっ、と体を捕まれた。

「うぅ、捕まった・・・ また食うのか?」

当然だ、と言わんばかりに、ぺろりと一舐め。

「んぁっ・・う・・。」

唾液は熱く、ねばねばしている。

ぺろり・・・
もう一度舐め、大きな口を開けた。

ぐばあぁ・・・

ばぐりっ・・・。

「あうぅ・・・。」

食道にぐいぐいと揉まれる。
ゆっくりゆっくり降りていき、噴門をこじ開け、胃袋に入る。

とぷとぷ・・・。じゅわぁあ・・・。
胃液は、ごぽごぽと沸騰している。まるでマグマのようだ。
「うぅ・・・熱い・・・・。溶ける・・・・」

熱い胃液に浸り、ゆっくり溶かされていく。
激しい蠕動運動も始まり、たっぷり胃液を絡められて・・・。
ぐにゃっ、くちゅ・・・くちくち・・。
どろぉ・・・っ・・・とろ・・とろんっ・・・。



捕食者4匹目  サザンドラ----------------


どれほど気を失っていたのだろうか。時刻は分からないが、もう森は真っ暗だった。
「そろそろやべぇな・・凶暴なポケモンが出てくるかも・・・。」

そのとおりだった。
恐ろしいドラゴンポケモン、サザンドラが、クルスのおいしそうな香りを感じ取り・・・
後ろから少しずつ近づいてきているのだった。
「なんだろう・・・何か気配が・・・・。」

恐る恐る後ろを振り返ると・・・大口を開けたサザンドラの頭が迫ってきていた!

「うぅわっ、あぁあっっ!!!」

とっさの事に何も反応できず、頭から齧り付かれる。

「ぐうっ、ぅ、うぅっ・・・」

まず中央の頭がクルスにむしゃぶりつく。
舌を絡め、ぐちゅる、ぐちゅっと音を立てて舐めまわす。

そのうち左右の腕についている頭も我慢できなくなったのか、ぺろりと味見をした後、がぶがぶと甘噛みをし始める。

もうクルスは抵抗する気もない。大きなドラゴンに・・しかも三つの頭にしゃぶられているのだ。抵抗しても無駄だと悟った。

中央の頭の舌は長く太く、クルスの体全体を味わう。腕の頭は小さく細い舌で、クルスの口の中や耳をちろちろと少しずつ少しずつ味わう。
「うぅ・・耳の中に唾液が入って・・気持ち悪い・・・。」

ぐちゅ、ぐちゃ・・ぐちゃっ・・・・

はむっ・・・くちゅぅ・・・・くちゅっ・・くちゅるる・・・


長い間舐められ続け、もうクルスの体力は限界だった。

ぐったりと、サザンドラのされるがままになっている・・。

そして、ついに終わるときがきた。

ぐぁぱっ・・じゅるるるっ・・・

大きな獲物を飲み込むのは中央の頭らしい。

クルスの頭をくわえ込み、ゆっくりと喉へ落としていく。

「やっぱり頭から喰うんだ・・。 うぅ・・・また粘液が耳の中に入ってくる・・。」

ぐちゅ・・・ぬちっ、ぬぷぅ・・・

たぷん・・・。



サザンドラの胃袋の中では、たくさんのポケモンが溶かされていた。
コラッタやピカチュウ、チラーミィなど、小さなポケモンがぐずぐずに溶けている。
完全にとろけてとろとろの液体になったもの、半分ほど溶けてぐちゃぐちゃになったもの、
まだ意識があり、呻いているもの・・。恐ろしい光景。クルスは吐き気を催す。

「うぅ・・・うぇ、オレもこいつらと一緒に溶けてこいつの栄養になっちゃうのか・・。いやだな・・。」

そして蠕動運動が始まり、胃液が全身に塗りたくられる。

どろっ・・・ぬぷ・・ぬぷぅ・・・にちょっ、にゅ・・・・

胃壁はぐにゃぐにゃと柔らかく、優しく体をほぐしていく。
そのうちバチャバチャとかき回され、溶けたポケモンが口のなかに入る。

「うぅ、うげ・・酸っぺ・・」

元ポケモンの体とはいえ、胃液とどろどろに混じって酸の味しかしない。
その味に吐き気は増し、体の奥の物が逆流してくる。

「うえっ・・だめだ・・・もう我慢できね・・・ さっさと溶かしてくれ・・・。」

嘔吐感を必死に押し殺し、早く溶けてしまおうと壁に寄りかかる。
サザンドラの肉壁は、抵抗しない獲物に歓喜し、たっぷりと胃液を吐き出す。
体はくにゃくにゃにふやけ、そしてゆっくり崩れていく。
崩れた体はさらに細かくとろけ、液状化していき・・・
粘つく液体・・・溶けたポケモン達の海におぼれ、混じっていった・・・。




1日目終了。








日にちごとに分けていこうかと思います。
<2011/06/27 23:12 クルス>
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