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『運命』の記憶 − 旧・小説投稿所A

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『運命』の記憶
− 惨劇、そして… −
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「くそ…待ち伏せされてたか…!!」

ロンギヌス達は密閉された司令室の中で、冷や汗を垂らしながら、
自分達に向けられる銃口を睨んでいた。バビロンの高度な計算能
力が、彼らをここへと向かわせたのだ。


「まんまと罠に引っ掛かってくれたな…ここが貴様らの処刑室だ!!」

「両手を上げろとも言わないんだ…僕たち殺されちゃうね? マスター。」

「不吉な事言ってる暇あったら…突破口を考えろよ…」

視界の全てを戦闘員に取り囲まれ、まさに四面楚歌といったところ
だろうか。もちろんメモリケースは手中にあるが、開けようとすれ
ば即座に頭を撃ち抜かれるはずだ。悔しそうに唇を噛むロンギヌス
のそばで、レムリアはなんと自ら進み出た。


「…あなた達の目的は私でしょう?&#160;
連れて行って構わないわ。ただ…仲間だけは…」

「おいムゲン竜…貴様、条件を出せる立場にいると思ってるのか? お前の愛しい仲間達を助けたところで、バイオリック社に何の得も無い!」

覚悟を決めたレムリアを全力で引き戻し、三人で彼女を取り囲んで護る。
そして丁度、その時だった…



ブーッ…!! ブーッ…!! ブーッ…!!

「な、何だ…!? 警報!?」

耳を割るようなブザー音が、広大なリーグ全域に響き渡った。
予想だにしなかった事態に、ロンギヌスも戦闘員も辺りを見回した。
しかし、火災や事故などではないようだ…



しばらく警報が鳴り続けた後、クォークの合成音がスピーカーから警告を発した。


『クォークOSの決定により、中央司令室は20秒後に自爆されます。
リーグ職員は、退避して下さい。繰り返します…』







耳を疑うようなメッセージ。それに最も早く対応できたのは、やはり
支配人であるロンギヌスだった。三匹を連れて走り出し、半開きに
なっている出口を目指す。


「ま、待てっ…!!」

賞金首を逃がしてはならない…その事しか頭になかった戦闘員の
一人が、照準も定めないまま引き金を引いた。弾丸はなんと、
最後尾で逃げるカイオーガの胸を矢のように貫いた。あっと言っ
てカイオーガはその場に倒れ、胸を押さえてうずくまる。


「くっ…ぇ…」





「カッ…カイオーガ!!」

「駄目です!!!」

引き返して助けようとしたロンギヌスを、慌てて連れ戻すラティオス。
明らかな焦りが、ロンギヌスの顔を埋め尽くしていた。


「離せ!! 今助けなきゃいったい…」

「マスター!!」

次の瞬間、ラティオスの腕の中で暴れるロンギヌスの腹に、ピンク色の
大蛇が直撃する。カイオーガが床に張りついたまま、舌でロンギヌスを
出口まで吹き飛ばしたのだ。ラティオスがそのまま、倒れた主人の襟を
引っつかみ、急いで司令室から離れるように飛んでいった。





ーーーーーーーーーーーーーーー





『自爆まで、残り、5秒。』

「離せ…や、やめろ…死んじまう!!」

「一緒に死んじゃおうよ…一緒にさ…」

伸ばした舌をそのまま戦闘員に絡みつかせ、逃げ道を封じるカイオ
ーガ。抵抗として撃たれた無数の弾丸を喰らおうとも、誰一人とし
て追跡を許さなかった。



『自爆まで残り、3…2…1…』









「…ごめんねギラティナ……約束、守れそうもないや…」













ズゴォォォオオオオン…!!!!!!!!!
ガァン…!!! ギャァン…!!!!
ドグアアアアアァァァァン!!!!!!!


前回コメ返しできなくてごめんなさい!
言い訳になっちゃいますが…文化祭準備に追われてて…ヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3
(わざわざ頂いたというのに…


<2011/06/14 22:37 ロンギヌス>
消しゴム
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