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カードに溺れろ 〜Dead or Money〜 − 旧・小説投稿所A
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カードに溺れろ 〜Dead or Money〜
− Shall I eat you? −
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「ンフフ…始めまして」


俺の前に立ちはだかっていたのは、見上げるほど巨大なミロ
カロスだった。首を限界まで上に向けないと、彼女と視線を
合わせられない。いや…むしろ合わせない方が賢明かもしれない。


「ま、待てよ….お前知ってるぞ!!」

「えっ…? 初対面でしょ?」

「俺の兄ちゃんを殺した….レックウザの妹だろお前!!」


ふと脳裏に記憶が蘇る。何年も昔、イルミア島で、全身の
骨をベキベキにされて喰われた兄のことだ。



「ふぅん…お姉ちゃんを知ってるの? でも今は関係ないでしょ」


この艶のあるクリーム色の胴体・・丸々肥えたブタで
さえ呑み込んでしまいそうだ。どう見ても胴径六十セ
ンチはありそうな身体を引きずって、ミロカロスは
俺に接近してくる。目の前のこの太く滑らかな蛇体
の中に、獲物を溶かしてしまう胃袋があると思うと、
そのギャップに今すぐ鼻血が出そうだ。


「なぁに? その食べてほしそうな顔。すぐに
その叶えてあげるわよ♪」


見かけによらず幼女みたいな可愛い声してやがる・・
彼女がガコンと顎を外せば、ちょっぴり突き出した牙と、
喉どころか胃袋へと続く肉洞が顔をのぞかせた。ぬぷ
ぬぷと濡れた肉壁でできている食道には、なぜか包み込
まれたいという欲求すら生まれる。


「中でとろとろしてあげるから….お入り?」

「だ、黙れ…ぇぇっ!!」


獲物を狩る際の表情で、ミロカロスは瞬時に俺に巻きつい
てきた。彼女の重みによってバランスを失い、俺は床に倒
れてしまった。獲物を横にさせてから締め上げるのは、蛇
の常套手段。この姿勢に持ち込まれては、もう逃げられない・・・


「ふふっ…どう? 私のカ・ラ・ダ♪」

「ぐっ…ぁぅ…きゅぅっ…」


雌特有のむちむちした柔肌が、これでもかと強く巻きつい
てくる。今までむさ苦しい群れの中にいた俺にとって、異性
とカラダを密着させる機会なんて初めてだ。意思とは関係
なく、雄としての興奮が高まりだす。


「あら…顔が真っ赤よ? もしかして…」

「ち、違う…そんなはずは….」


肺がものの見事に圧迫され、酸素が抜けていくのを感じ
た。顔も熱い。このままでは、喰われる前に窒息死して
しまう・・・何より、か弱いはずの雌にいたぶられてい
るのが、悔しくて仕方なかった。その上、ちょっと
気持ちいいだなんて・・・


「はい、あ〜ん…♪」

「あ、あ〜…」

「クスッ…あなたがしてどうするのよ」

「えっ!」


次の瞬間、俺の視界は綺麗なピンク色に覆われた。湿った
肉壁にぺたっと張りつかれ、呼吸が少し苦しくなる。けれ
どもそんな小事はお構いなしに、ミロカロスは鎌首を持ち
上げた。肉付きのいい細い舌が、ちゅるりと俺の首に巻きつく。


「んんっ…!! やめっ…ろ…」

「ほらほら〜…抵抗しないとずり落ちちゃうわよ?」


どう考えても、悪戯を楽しんでいる声にしか聞こえない。
俺は彼女の遊び道具として、ずぷずぷとチューブ状の管に
落ち込んでいった。彼女の口がはみ出した俺の後ろ足まで
呑み込もうとすれば、物理的にますます滑り落ちてしまう。


はぁぐっ…っぷ…ゴク…ゴク…

「ぅぅ…出せよこの野郎…」


気がつけば俺の身体は、九割がミロカロスの体内だった。
無我夢中で悶えても、にちゅにちゅと粘液質な音が耳に
入るだけ。ただ思っていた程・・狭苦しくはなかった。
とは言っても、寝返りするのが精一杯。直径二十センチ
ぐらいの肉のトンネルを、俺は彼女の体液を塗り込まれ
ながら下っていく。


ぶちゅっ…ぬぷぉ…とぷん…


そして何の前触れもなく、胃袋と思しき空間にたどり着い
た。弾力性に富んだ胃壁は指で押すと、んちゅっと音
を立てて押し返してくる。ふと指先を見ると、ぬるぬるし
た粘液が取り付いていた。
覚悟はしていたが・・・やはり、大蛇の腹の中は狭い。


「出してくれよ….い、息が…苦しいっ…」

「へ〜…そう」


ミロカロスはスルスルととぐろを巻いてきた。俺の入っ
ている胃袋は二段目にあるので、一段目と三段目に押し
つぶされる体勢となった。豊満な肉壁が、ますます閉塞
感を俺に与える。


「さぁ…ここからが本題よね」


肌に軽く触れる程度だった胃壁が突然、俺の顔面に強く押し
つけられた。いや….波打つような動きを繰り返す肉壁に、
早くも全身を揉まれている。まるで、柔肉のフトンムシにさ
れているようだ。


「ふふっ…私のお腹、あったかいでしょ?雄
が一番喜んでくれる温度なのよね」

「くぅっ…は、はひう…」

「…この変態さん」


意地でも喘ぎ声を出すまいとするが、胃壁にぷにゅぷ
にゅ愛撫される快楽には絶えられない。溢れるような
快感を逃がすための、暴れ回るスペースもない。
甘い言葉で誘ってくる女に命や行動を握られている
のが、途轍もなく恥ずかしい・・・


「や、やめてくれ….ぅう…ぷ…」


ミロカロスの「揉み揉み」に、時間を忘れてしまいそう
だった。単なる獲物を溶かすための行為なのに、睡魔
に襲われそうな心地よさ・・・正味、止めてほしくない・・



「ふふ….消化には三日ぐらい掛かるけど…嬉しいでしょ」

「あぅぅ…ぅ…」



絶妙な湿度と温度の中で、肉壁の味をたっぷり味わい
ながら、俺は静かに目を閉じた。それによく考えれば、
一生の終わりを雌の体内で過ごすというのも悪くない。


もう・・・いいや・・





<2011/08/13 17:35 ロンギヌス>消しゴム
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