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神々の戯れ〜水神の苦手なもの〜 − 旧・小説投稿所A
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神々の戯れ〜水神の苦手なもの〜

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村長の家からそう遠くない林の前で若い男女の4人組が腰を抜かしているのを月夜兎たちは発見した。

「おい、大丈夫か?」

月夜兎は4人組のうちの1人に声をかける。

「あ、あれ!」

すると声をかけられた人は震えながら林の中を指差した。
月夜兎はその方向へ視線を向ける。

「あれは……」

白い服を身に纏った人らしきものが林の中に立っていた。
なんというか、生きている雰囲気が微塵にも感じられない。
月夜兎が歩み寄ろうとした瞬間、突然消えた。
まるでテレビの電源を切ったかのように。

「村長、その若者たちを連れて戻ってください。あとは我々が調べますので」

「分かりました。さあ、行きましょう。ここにいたらまた何があるか分からない。安心してください。私はここの村長ですので」

「す、すみません」

村長と若者たちはその場を立ち去った。

「よし、まずは現場検証だな。行くぞ水神」

月夜兎は林の中に足を踏み入れようとする。
ところが

「やだ!行きたくない!」

水神が腕に抱きついてそれを阻止しようとしてきた。

「水神、やっぱりお前は幽霊が怖いんだな」

月夜兎の言葉に水神は今度は素直に頷いた。
水神の力を考えればたとえ悪霊が束になったとしても敵じゃないんだけどなぁ、と月夜兎は思う。

「分かった、私独りで行くから。水神はここで待ってろ。それならいいだろ」

月夜兎はそう言って林の中に行こうとするが、水神は腕を放そうとしない。

「ひ、独りになるのも怖い……」

「あのなぁ……」

思わず月夜兎はこめかみに手を当てる。
仮にも400年以上は生きている水神がまるで人間の子供のように幽霊にビビるだなんて。

「よく聞け。ありゃ幽霊なんかじゃねぇ。おそらくあれは最近流行りの3D映像ってやつだ。私を信じろ」

月夜兎は嫌がる水神を力ずくで引きずりながら林の中へと入っていった。


途中で文章がおかしくなっていたので訂正しました。
<2011/09/20 21:27 とんこつ>
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