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【保】海神 〈3〉 〜孤島で〜 − 旧・小説投稿所A

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【保】海神 〈3〉 〜孤島で〜

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ルギア「・・・あと 六人だな・・・お前はどうする・・・?」

ジーク「・・・!? なぜ そんなことまで知っている・・・!?」

ルギア「昨日の夜中に ちょいと覗かさせてもらった・・・味見もさせてもらったし・・・」

ジーク「・・・なるほど・・・どおりで 全員の寝袋と顔に ねとねとした液体が 付いてたわけだ・・・」

ルギア「それはそうと さっきから後ろで 何やってるんだ・・・?」


ジークの顔が引きつる・・・


ジーク「・・・フン、気付くのが遅かったな・・・」


開き直ったようにジークは 背中に隠していた機械を投げ捨てた・・・


ジーク「・・・迎えのヘリを呼んだ・・・あと五時間でここに到着する・・・

    それまでなんとか あいつらがお前から逃げ切ることができれば・・・」

ルギア「・・・お前は・・・?」

ジーク「他の奴らが助かれば それでいい・・・オレはもう・・・」

ルギア「・・・・・・・・・」

















「頑張ってくれ・・・・・・・・・!!」









・・・ゴクリ・・・



ルギア「・・・人間たちに”ルギアから逃げろ”ということも 伝わってしまったらしいからな・・・

    こりゃあ 手間がかかりそうだ・・・」



上空から探せば 簡単に見つかるが それでは面白くない

手間がかかっても 面白ければいい

それが ルギアのやり方なのだ



昨日 人間たちが寝ていたところに 来てみたが・・・

当然のことながら何も・・・と思ったら 何やら 手帳のようなものが 落ちている・・・


手に取り 開いてみる・・・驚くことに あの人間たちの顔写真と名前が載せられていた・・・

こんなものを落とすとは よほどドジな連中なのか・・・

いや、それとも あのジークとかいうヤツの連絡を受けて 相当パニックになっていたのか・・・


まぁ どちらにしろ いいものを拾った


・・・と そこへ 誰かが近づいてくる気配が・・・

とっさに身を隠した・・・


姿を現したのは・・・若い男性・・・

手帳で確認してみる・・・名は グレイか・・・


グレイ「はぁ・・・はぁ・・・ど、どうしよう・・・このままじゃ 見つかるのも時間の問題だな・・・」


そっと背後に近づき・・・ひと舐め・・・


グレイ「ひゃあぁ!?」


いきなりの出来事にグレイは 前のめりに倒れこんだ・・・


何の注意もせずに 後ろを振り向く・・・

今 自分が 一番出会いたくないヤツに出くわしてしまった・・・



グレイ「・・・く、くそっ・・・こんなにも早く・・・畜生!!」

ルギア「さて、他の奴らがいる場所を教えてもらおうか・・・さもなくば・・・」


ルギアの舌が体に巻きつき、グレイの腕が封じられる・・・


グレイ「わわっ・・・!! し、知らない!! みんなバラバラに逃げた・・・!!」

ルギア「・・・・・・そうか・・・なら・・・」


グレイの体が 持ち上がる・・・そして 大きく口を開けたルギアのもとへ ゆっくりと連れ込まれていく・・・


グレイ「・・・!! ちょ、ちょっと待ってくれ!! お願いだ 聞いてくれ!!

    今 オレのベルトのモンスターボールの中に リーフィアが入っている・・・ソイツを・・・」

ルギア「やるから オレを逃がしてくれと・・・?」

グレイ「・・・た、足りないか・・・?」

ルギア「・・・いや、そういう問題ではない・・・俺たちのボスからの指令だからな・・・

    まぁ 指令内容は『人間たちを追い払え』だったが もったいないしな・・・」

グレイ「も、もったいないって・・・」

ルギア「・・・これも 一応もらっておこう・・・」


ルギアは グレイのベルトからモンスターボールをもぎ取ると、グレイを 口の中へ引き込んだ・・・

激しくもがいているが 何の意味もない・・・


そのまま 時間だけが過ぎていき・・・ついに・・・
















・・・ゴクリ・・・



<2011/12/16 22:18 闇銀>消しゴム
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