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月神 − 旧・小説投稿所A
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月神
− マジで闘う五秒前 −
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ここは、アフィリア国。
主に、竜と獣人が住む国だ。
隣の、主に人とポケモンが住むイルネス国とは、王が幼馴染みだからか、とても仲がいい。
言葉も同じだし、通貨も同じだ。
交流が深くない訳がない。
しかし、この国々は、大きな森を挟んでいるだけだ。
別に、国々の行き来は自由だ。
問題は、大切なものを、陰に隠れて盗もうとする、
…盗賊だ。
だから、商人は護衛をつけるのだが、森の中を一人で駆ける黒い狼獣人はどう見てもそれではない。

「クソッ…」

小さな悪態を吐く彼の手には、一枚の紙が握られていた。
その紙は、2人の王の秘密会議の日程が記されている。
いくら王が強くても、袋叩きにされては、困るであろう。
そこで、アフィリア国の王は軍で一番足の早い彼を遣わしたのだがー

「ここ…どこだよ…」

完全に道に迷ったらしい。
焦っても、国には着けない。
諦めたのか、ゆっくり歩き出した。
すると、

ガサ…ガサガサ……

近くの茂みが揺れ出した。
彼は咄嗟に拳を構える。
どうやら、自慢のスピードを活かすため、素手で闘うようだ。

緊迫した空気が流れる。
金色の目を茂みに向ける。

突如、後ろから手が出てきて、首を絞められる。

「どんな時も、後ろに気ぃつかえよ〜」

憎たらしい野太い声。

抵抗しようにも、意識が遠のく。
終わりを覚悟した。その時、

ガスッ!

「You too♪」

意識が戻ってくる。咳き込みながら声の方を振り向くと、

綺麗な蒼い目を闇に向け、
白い炎を纏ったトンファーをもった、
長い黒髪をポニーテールにした、
少女だった。

「遅れてすみません!大丈夫ですか?」

声を掛けられ驚くが、すぐに返す。

「あぁ。だが、いったい、アンタは…
「大丈夫ならいいです。とりあえず、話は後にして、コレ、片付けましょう!」

言葉を遮られたが、しょうがない。

「わかった。フルボッコでいいんだな?」

その返事を聞いて、安心したように笑う少女。

「もっちろん!」

2人は、一緒に走り出した。


あれ…?補食描写入れれるかな…?
というわけで、2作目です。
また少女ですみません。
でも、頑張って書いていきます。
<2012/11/11 15:59 ラムネ>
消しゴム
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