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海辺の稲妻 − 旧・小説投稿所A
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海辺の稲妻

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「はぁ・・・はぁっ。どうにか・・・間に合ったようだな。」

どうやらレイは出航時刻ギリギリ、船に乗ることが出来たようだ。

ブォ〜ン

出航の合図である笛の音が辺りに響きわたった。それと同時に、船は動き始めた。

「海・・・綺麗だな・・・。」

レイは船の先端から海を見渡す。海が太陽光を反射し、キラキラと輝いてとても綺麗だ。
そして深い青の空を見上げると、大きな白い雲が浮いていた。その白は、さっき会ったラギアクルスにそっくりだった。

「また・・・会えるといいな・・・。」

ついそんなことを呟いてしまう。ハンターになって感じなかった感情が、引退すると深く感じられる。

「こっそりついてきてたりして・・・。ま、あり得ないがな。」

と、言いつつ、レイはついてきてくれる事を期待していた。

期待を胸に、船の後ろ側へ走る。
しかしそこにはラギアクルスの姿はなかった・・・。

「ほら・・・やっぱり来てないじゃないかwなんなんだ俺・・・w」

レイは恥ずかしくて自分の頭を掻いた。

「ま、次の島までゆっくりしていくか・・・。」

レイが船内へ戻ろうとしたその時、アナウンスが流れた。

「え〜。まもなく東ノ島に到着致します。お降りの方は忘れ物がございませんよう・・・」

(東ノ島・・・え、東・・・西・・・!?)

「だあああああああああああああアアアアアアアアアアアアアア!!!!!船間違えた・・・。」

乗客達は一斉に彼の方を見る。

「うあぁ・・・やっちまった・・・。今日はついてないな・・・ハァ・・・。」

この地方の船は一日に行きと帰りの2船のみ、運航している。その為、この船は今日最後の船なのだ。よって、今日、レイは目的地の西ノ島には行けそうにない。

「あぁ・・・東ノ旅館は今日空いてないし・・・。東ノ島で野宿だな・・・。」

ブォ〜ン

ぶつぶつ言っている間に、東ノ島に着いてしまった。空はもう暗くなっていた

「ご乗船ありがとうございました。またの・・・」

「チッ・・・。」

イライラしているレイには、アナウンスがうるさく感じられた・・・。

「もう暗くなってきたな・・・。早くビーチ用に持ってきたテントでも張らないと。」

レイはテントを張り、枝を集め、焚き火を作った。しかし、暖かいビーチとはいえやはり布の服一枚では寒い。

「うぁ〜…ささささささささぶっ・・・。」

焚き火の近くで震えるレイ。しかし、それを遠くから見つめている者が居た・・・。

「ギャァ〜ゥ。」

「!?・・・この鳴き声どっかで・・・。」

ズシン、ズシンと足音がしている方を見ると・・・。

「グギャァアアアアアウウウウウウウ〜〜〜〜♪」

「なっ・・・お前っwwww」

予想通り、ラギアクルスが居た。

「よ、yyyyよぉ・・・。元気kkkkkkkか・・・?」

寒さでレイが発する言葉は震えている。ラギアクルスはそんな彼を心配そうに見つめている。

「ガゥッ・・・グルルッ」

レイの前でラギアクルスが横になった。前足をレイの方へ伸ばしている。

「な・・・nnnn何してんだ・・・?」

レイはラギアクルスのお腹を見た。ちょっと脂肪がついているからか、若干柔らかそうだった。

「あぁ・・・お腹柔らかそう・・・♪」

思わずレイはラギアクルスの懐に飛び込んでしまう。そんな彼をラギアクルスは、暖かく柔らかなお腹で受け止める。

「クククッ・・・♪」

ラギアクルスはレイを優しく抱きしめる。レイ体の前半分が、ラギアクルスの柔らかいお腹に沈みこんでいる。

「あうぅ・・・暖かくて気持ちいいっ♪ラギアクルスぅ・・・。うーん・・・名前は・・・。とりあえず、『白いラギアクルス』だから、『白ラギさん』で良いかな・・・?」

「クルルゥ♪・・・ファ〜・・・。」

ラギアクルスこと白ラギさんは、ご機嫌そうに喉を鳴らす。しかし欠伸をした白ラギさんの口内が、レイの目に入ってしまう。

「あぁ・・・。白ラギさん・・・、僕を・・・その、口の中に入れてくれないかなぁ・・・なんて・・・。」

白ラギさんは小さく頷き、レイに口を近づけていった。


お腹(^^)暖かくて柔らかそう♪抱き付きたいですwwwwww
<2013/03/08 18:53 ファウスト>
消しゴム
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