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怪獣警官 対 お騒がせ神様コンビ
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呑み込まれた二匹は食道を通過し、胃へたどり着いた。
「うっ、ここって……」
水神は顔をしかめる。
「ま、胃だわな」
月夜兎はあっけらかんと答えると、胃壁へ顔を押し付けた。
「くっそー、こうなったら元の姿に戻って」
「コラコラ!馬鹿なことを言うんじゃない!」
さらりと物騒なことを口にする水神に月夜兎は慌ててツッコミを入れた。
月夜兎は呪文を唱えると、辺りがパーッと明るくなる。
「このコタロウって奴の胃袋はフェンリルほどの大きさはない。そんな場所で元の姿に戻ってみろ。どうなっちまうか分かるだろ?」
「言われてみると確かに。そんなことしたら死なせちゃうよね」
どうやら水神は理解したようだった。
「……ところでさ、私たちこれからどうなるの?」
「多分私たちは今どこかの警察署へ向かっている。署に着いたときに吐き出されるから、その時にとんずらだな」
月夜兎は再び胃壁を堪能し始める。
それを見た水神は深いため息を吐くのだった。
まあとにかくこの屈辱の時間ももうすぐ終わる。
そう思っていた水神だったのだが。
「うわっ!」
急に足元が、いや、胃の中全体が激しく揺れ始めた。
胃の蠕動運動にしては激しすぎる。
「一体何なんだよー!!」
もみくちゃにされながら水神は叫んだ。
■作者メッセージ
次からまたコタロウ巡査視点になります。
<2011/07/01 21:04 とんこつ>
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