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竜との日常{続編}
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「うう……ん?」
不思議そうにスイトは目を開け
先ほどに起きた事を思い出す
「確か俺とルカリオは…」
カイオーガから逃げるため
海の奥まで逃げ込んだら突然、何かに吸い込まれる所までは覚えていた
「まさか、ここは誰かの腹の中なのか」
そう口にするとスイトはがくりと胃壁に寄りかかり、意識不明のルカリオをそばに寄らせてしょんぼりする
「…………………」
それにしてもここは広い
胃袋にしてはあのカイオーガを簡単に超えてる広さだ。そして赤く覆われた全体胃壁は動くはない。
しかも奥までまだありそうな広さ、そして上を見上げると穴が見えるのがちょっと気になる所……
「居心地としては悪くないな〜」
この空間が少し気に入ったのかスイトはそう言ってしまう
だがラオシャンロンと比べたらこんなのよりね〜
グアアアァァァ
「?」
パックリと眩しい光がスイトに見せつけてくる
俺は呆然とそれを見ていると突然どこからか声が聞こえてくる
「どうした…出んのか?」
「え?…は、はい」
その声に面食らいながらスイトは立ち上がり
海水にずっと浴びていたせいか服はかなりの重さを感じており、ぐったりとしているルカリオを抱えて歩き出す
「…………………」
足元を見るとかなりの巨大な舌を歩いていた
それにしても誰だろう?気になったスイトは口の中を出る
「ふう…」
体はすでに疲労状態となっており
抱えていたルカリオをそっと横にさせる
「怪我はないか?…人間よ」
「え?」
後ろを向くと
巨大とはいえない体を持ち、俺なんかの人間を簡単に平らげてしまう巨口
うきくじらポケモン、ホエルオーだった
「うわわ!?」
「何じゃ、いきなり怯えるとは失礼な奴じゃのぉ」
「あ…す、すいません(汗」
ぺこりとスイトは誤るがホエルオーは表情は変えず、口を少し開けてきた
「ふふ、礼儀正しい奴じゃのぉ」
「ははは…」
口調はお爺ちゃん風である竜を思い出してきた。それはともかくスイトはこのホエルオーに質問をしてみる
「あ、あの…」
「ん、なんじゃ?」
「助けて…くれたんですか?」
緊張風な声で言うとホエルオーから少し笑い声が聞こえてくる
「そうじゃ、ワシがお主らを助けてやったのじゃ」
「ですが、どうして?」
パッと来ないスイトはまた問い詰める
「何、あのカイオーガから逃げようとするお主を見てたらな、遂助けてやろうとしたまでじゃ…」
「え、見てたんですか?」
するとホエルオーはため息をついて
俺を見つめてくる
「あのカイオーガはもの凄く凶暴な奴でな、ワシらでも手に負えないのじゃ」
「………………」
「海に近づいた者は皆カイオーガの餌となり、ワシはただそれを見守る事しかできなかったのじゃ」
「なる程ね〜」
うんうんと首を動かし、スイトは納得した
ザパアアアン…
「ではそろそろ帰るが、今度からは気をつけるのじゃぞ?」
「は、はい」
後ろへと向け、いつでも海に出発できるようにし
小さき者に優しく言う
「あ、それと…」
「?」
「助けてくれてありがとうございます!!」
「ホホホ、礼には及ばんよ」
言い終わるとホエルオーは海へと帰った
時々頭にある水がピューンと吹き出しているのが見えた
「………………」
ホエルオーが消え行くとスイトはぐったりと倒れてるルカリオに目が入る
「これを使ってと…」
「recovery(古の秘薬)!!」
すっとメモリをルカリオの体に入れ
少し時間が立つとルカリオの目が開く
「な?」
「よ…」
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