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「んぁっ!あっ・・あっ・・ぅんっ!」
麻痺が廻っているも、まだ感覚はあるらしく、牙が食い込む度にクロアが気持ちよさそうに喘ぐ。
「ぁっ・・ぇぅ・・ラ、ラギ姐ぇぇ・・・」
ラギの竜牙がクロアの体に歯形を刻んでいく。
「んんっ・・あぁっ・・」
甘い声を漏らしながらラギがクロアを解放する。
「ど、どうしたの?ラギ姐・・」
喘いだ恥ずかしさで頬を真っ赤に紅潮させたクロアは問う。
だが、大量の降り注ぐ唾液のせいで目は開けられない。
「美味しいよ・・クロア・・だから・・呑む。」
ばくっ・・
「わっ!?ちょ・・」
ラギが唐突に足を咥え、クロアを持ち上げた。
体が麻痺し、ろくな抵抗も出来ないままぶらりと吊されてしまう。
その体からはどろっと高粘性の唾液が糸を引いて滴る。
はくっ・・はくっ・・・はくっ・・
足に舌を巻き付け、咥え直しながら口内に引き込んでいく
「う・・あああぁ・・」
自分の体がラギに呑み込まれてゆく。
死なないと分かっていても、それには確かな恐怖を覚えてしまう。
飛び散る唾液の飛沫。接近するラギの口内。
幾人の体を喰い破った牙。暗黒の喉。
やっぱり、嫌だ。
食べられたくない。恐い。
ー止めてーと言いたい。
だけど、体の自由がきかない。
唾液の麻痺が浸透し過ぎた。
生暖かい吐息が一層恐怖を駆り立てる。
もう、胸までがラギに呑み込まれた。
ぐちゃ・・ぬちゃり・・と口内が喉が歓喜を上げている。
ねちゃねちゃ・・・ぐちゃ・・・ぐちゅ・・・
ぐぷぷっ・・・にちぃ・・ちゃ・・ぬちゃり・・
クロアが呑み込まれる度に体と粘液が擦れ、生々しい水音を立てた。
残すところあと顔。そこまで呑み込まれると、がっぷりとラギがクロアを咥えた。
「・・・いただきます。」
その声はあのラギの声ではなかった。
ただ、冷酷に獲物に言い放つ言葉のように感じられた。
視界が粘液に包まれ、嫌らしくてかるピンク色に覆い尽くされ・・・
ばくん。
<2011/05/13 23:09 セイル>
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