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【保】ハロウィン小説 お菓子をくれないと○○するよ!
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い顔になって私を面白そうに見つめている。
「あっ……うぅ……顔に出てました?」
「ええ……かなりにやけてましたよ。」
私が情けない声を出しながら聞くと、
笑いながらスイクンさんが正直に頷いた。
今……少し頬が赤くなったような気もするけど、
にやけた顔を見られたのはしょうがないよね……もう開き直ろう!
「スイクンさんにお菓子を美味しそうって、
言って貰って本当に嬉しかったんですよ♪」
「フフ……それでは、他の方々に挨拶してきたいですし、私はいきますね。」
「あっ……すみません長々と引き留めて……」
最初と同じように丁寧にお辞儀をするスイクンさんに、
また、慌ててお辞儀をする私……
なんか今日はあまり調子が出ないな〜もっと気を引き締めないと!
「いえ……楽しかったですよ。 さようならアイゼンさん。」
「はい♪ スイクンさん、さようなら♪」
私と別れの挨拶をして、立ち去ろうと身を翻そうとしたスイクンさんの動きが
途中で何故かとまり、再び私に近づいてくる。
「アイゼンさん……このハロウィンが終わったら、
いつか、約束どおり食べさせて貰いますよ……」
「えっ♪ 本当ですか、いつでもお待ちしてまっヒャッ♪」
余りにも嬉しいスイクンさんの申し出に、
ちょっと浮かれていた隙をつかれて顔をいきなり舐められてしまった。
思わず、我ながら嬉しそうな悲鳴をあげ、
頬に手を当てている私を見てスイクンさんがまた笑いながら此方を見ている。
「フフ……それでは、今度こそ……さようなら。」
立ち去っていくスイクンさんを暫く呆然としながら見つめていく。
ようやく正気に戻った時にはすでに、スイクンさんの姿は見あたらなかった。
「ふふふ……これ、予約かな?」
最後に、挨拶出来なかったのは残念だけど、
クッキーは渡せたし、予約も貰って私は満足だった。
さて、この調子で他の5人にも会えると良いなぁ……
「おっ! アイゼンさん久しぶりですね〜」
「ふふふ……アイゼン。 貴方も来てたんだ。」
私の願いが届いたのか?
さっそく、その内の2人が私の目の前に姿を現したのだった。
一人はいつもと違い、真っ黒なローブを身に纏い、杖を持った魔法使いに変装したリヴェーヌ。
もう一人は、漆黒の肌にさらに漆黒のローブを身に纏い……
大きな大鎌と不気味な仮面を顔に付けている……
死神に変装したヘルカイトという名のリヴェーヌの夫の竜さんだった。
「あっ ヘルカイトさん♪ ……とリヴェーヌ……
こ、こんばんは、いつものように仲が良いですね。」
最初にヘルカイトさんに丁寧にお辞儀をすると……
次ぎに朝のことが理由でリヴェーヌにだけジト目で見つめてやり、
それから自分でも分かるぐらい引きつった笑みで頭を下げた。
「あっ こんばんは♪ アイゼンさんリヴェーヌさんと何か会ったのかな?」
「ふふふ……ヘルカイトさん……気にしないでください。
……いつものことですから。」
ええ…いつもの事よ!
ふふ……この場は抑えるけど後で覚えてなさいよリヴェーヌ……
ものすごい目で睨んでいるんだけど……
リヴェーヌはスーッと目をそらし、私の視線を軽く受け流してしまう。
「ああ……リヴェーヌさん。
また、アイゼンさん食べたのね♪」
その間、仲間はずれにされていたヘルカイトさんは、
私達のやり取りですぐに検討が付いたみたいね……
さすがはリヴェーヌの夫だな。
私が変なことで感心しているの視線の端で、
大鎌を担ぎ直したりしながら面白そうに私達を交互に見ていた。
「ふふふ……それより、ここに
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