[1]
TOP [2]
感想
[3]
RSS
【保】ハロウィン小説 お菓子をくれないと○○するよ!
01 02
03 04
貴方がいると言うことは……
トリックオアトリート♪ ふふ……勿論あるんでしょう。」
「あっ! それなら俺もトリックオアトリート♪」
あ……あんた達…結構いい根性しているわね……
でも、この二人のためにお菓子を用意していたのは本当だけど、
なんか本当に悔しいような気がする!
「まったく……調子が良いんだから……」
そんなに嬉しそうにされると、こっちも何故か嬉しくなって来ちゃって……
やっぱり私もげんきんだな……
色々と釈然としない事もなかったけど。
子供みたいに嬉しそうに私に差し出された二つの大きな手の平を見ていたら、
なんか……1人で怒っているのがばかばかしくなっちゃった。
とそんなことを思いながら、
いそいそと二人の肌に合わせた黒と青色の袋を取り出し……
二人の差し出した嬉しそうな手の平の上に乗せてあげた。
「はい、ヘルカイトさんはこれですよ♪
……それとリヴェーヌはこっちね。」
それぞれ袋を受け取った二人は、私の想像通り真逆の反応をしてくれた。
「おっ♪ 美味しそうな匂いだな。
お菓子ありがとうねぇ、アイゼンさん♪」
「……ねぇ、アイゼン。
美味しそうなのはいいんだけど……私のだけ袋が小さい……」
受け取った袋を嬉しそうに見ているヘルカイトさんに対して、
ちょと小さめの袋を渡されたリヴェーヌが少し不満そうに目で私を訴えてきている。
これは私からのささやかなお返しで、
リヴェーヌ……貴方が昨日つまみ食いした分を減らしただけよ♪
朝のことがなければ許してあげるつもりだったのにね……
「リヴェーヌ……何で貴方のだけ小さいのか分からないの?」
「うっ! ……アイゼン? 本気で怒っているの?」
私が少し低くくぐもったような声で話しかけると、
明らかに狼狽えたように冷や汗を少し浮かべリヴェーヌが後ずさった。
「ふふふ……どうしたのリヴェーヌ?
腰が引けているみたいだけど……」
「うぅ……アイゼンが、また怖いよ……」
さらに一歩踏み出すとリヴェーヌも同じだけ後ずさりする。
ふ〜ん……どうやら負い目は少しは感じていたみたいね。
つまり、開き直って誤魔化そうとしていたわけか……
「ねぇ……リヴェーヌ。
そう言えば、朝のことちゃんと貴方の口から謝って貰っていなかったわね。」
「そ、それは……」
さらに私の追い打ちの言葉に呻くだけで何も言えなくなり……
トンッと都合のいい大木がリヴェーヌの背に当たった。
慌てて後ろを振り向き……
そして、再び私に視線を戻したリヴェーヌの顔がさらに青くなっていく。
「さぁ、もう逃げられないわよ。
リヴェーヌ……アレはどういう……キャッ!」
完全に沈黙したリヴェーヌにとどめとばかりに踏み込もうとした瞬間!
私の身体が後ろへとものすごい力で引っ張られてしまった。
その力に何も抵抗することが出来ず。
柔らかなモノに強引に押し付けられたかと思うと、
困惑して何も分かっていない私の視界が真っ暗な暗闇に包まれてしまう。
そして、その暗闇の中に……
「……あなたを地獄に送ってさしあげましょうか……?」
とても低い死神のような声が響いてきた。
その声に私は思わずビクッと身体を震わせ身を縮めてしまう。
「アイゼンさん……すみませんねぇ……さっきのは冗談にしても……
リヴェーヌさんを虐めるのはそこまでにしてくれません?」
「あぅっ……へ、ヘルカイトさん……」
その声で何が私の身に起こったのか検討が付いた。
私は、ヘルカイトさんが着ている黒いローブの中へと引きずり込まれ、
彼に抱きかかえ
[4]
← [5]
→
▼作者専用
[1]
TOP [2]
感想
[3]
RSS