[1]
TOP [2]
感想
[3]
RSS
【保】ハロウィン小説 お菓子をくれないと○○するよ!
01 02 03
04
真っ暗な闇の中で、
優しく身体を揺すられるような感覚に私は目を覚ました。
「……んっ…んん〜ん……ここは何処だろう?」
アレからどうなったのか……
どうやらFさんに呑まれる快感に意識を失っていたみたい。
「なんか……とても暖かい。」
まだ、少し胸がドキドキしてる。
少し身動きしてみるとすぐに何か柔らかくて弾力のあるモノに身体が当たった。
この感じにはとても覚えがある。
多分ここはまだ、Fさんのお腹の中……
「ふふふ……アイゼンさん起きたみたいですね。」
何も見えないお腹の中にFさんの声が響いてきた。
私が動き出したのが伝わってしまったみたい……
身体に触れている胃壁が波打ち私を軽く押すように動いていく。
どうやらFさんがお腹を撫でているみたいね。
この人のお腹の中は……
とても暖かく気持ち良くて、そして……とても優しく感じるの。
「はぅ……あったかぁくて、寝ちゃいそう。」
その余りにモノ居心地のよさに迂闊にも再び眠ってしまいそうになり。
私は心の中で謝りながら、思いっきり寝返りをして体勢を変えてみた。
「んんぅ……ふふふ……アイゼンさん眠いのですか?」
私の動きが気持ちよいのか?
Fさんが少し気持ちよさそうに声を出すのが聞こえた。
その後、再び胃壁が動き出し……
胃壁を背に胃袋に座っている私を優しく包み、揉みほぐしてくれた。
あぅ……だめね。
このままだとまた寝ちゃうのは確実……
何か気を紛らわせないと……
「はい…… Fさんは今どこにいるのですか……?」
思いまぶたをなんとか開け続け、
私はこの眠気を何とかしようとFさんにたわいも無いことを聞いてみた。
「ここですか? ここは私の家ですよ……
ふふふ……アイゼンさんは1時間ほど私のお腹で寝ていたんです。
貴方の寝息と寝言……聞いてしまったのは許してくださいね。」
「はぃ〜……ん? ふぇっ!? わ、私…寝言で何を言ってました!?」
Fさんのその一言で一気に目が覚めた!
あぅ……私って何を寝言で喋ったんだろう……
「ふふふ……私の事を『…大好きです…』と言ってました。
ありがとうございます。私もアイゼンさんの事……好きですよ。」
「はみゅぅっ!! わ、私ってそんなことを……」
余りにの衝撃に思わず奇声をあげる私!
普段ならそれほどでも無いけど……
寝言でって言うのがちょっと……いや、本当に恥ずかしい!
もう、自分でも分かるぐらい赤く……
熱くなっている顔を冷まそうとFさんの胃壁に思いっきり抱きついて顔を埋めてみる。
勿論リヴェーヌより狭い胃袋だけど……
負けないくらい柔らかくてジュルルと音をたてて私を優しく包み込んでくれた。
「フフ……ん? 誰か来ましたね……」
その声に何も話しかけられず……Fさんが立ち上がったのか、
軽く衝撃が走る胃壁にしがみついたまま柔らかな感触を楽しんでいた。
もうすぐハロウィンも終わり。
やることは出来たし、最後にビックリしたけど……
Fさんに食べてもらえて今日は本当に楽しかったな。
でも、このままだと……Fさんの家に泊まることになるのかな?
あぅ……明日帰ったらリヴェーヌに色々と聞かれそうだよ。
私がそんな事を考えて悩み悶えている事など勿論Fさんが気づくはずもなく。
「こんばんはです。……どちら様ですか?」
Fさんが扉を開けたのか?
それらしい音とFさんの声がお腹の中の私のところまで届いていた。
一体誰が来たんだろう?
そんな私の疑問は……すぐに解けることになった。
「あっ ミロカロスさん久しぶりですね。」
[5]
→
▼作者専用
[1]
TOP [2]
感想
[3]
RSS