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【保】ハロウィン小説 お菓子をくれないと○○するよ!
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その単語を耳にした瞬間、
私の額に冷や汗が浮かんだ気がしたのは気のせい……じゃないよね。
うぅ……ミロさんかぁ……
大丈夫かなFさん……私と一緒に食べられたりしないよね?
それはそれで楽しいかも知れないけど……♪
そんな感じでドキドキが再発している私をよそに、
外ではFさん達の会話がドンドンと進んで、お腹にいる私にも会話は全部聞こえていた。
「フフフ……久々に会いに来たわ…トリックオアトリート♪」
「いきなりそう来ましたか……♪
でもお菓子の買い置きはもう無いんですよね……どうしようかな?」
「なら……貴方の身体でも良いのよ……フフフ……どうするのかしら?」
「うっ……ミロカロスさん…まだ懲りてないんですか?」
「当たり前よ……貴方の身体とても美味しいんだから♪」
なんかFさんが押され気味みたい……
や、やっぱり私も一緒にミロさんのお腹に入っちゃうのかな?
でも……Fさんの中なら安全そうだからいつもに比べたら私は気楽だけどね♪
さらにドキドキが増してきて、
今年のハロウィンの最後にこんなに興奮できて嬉しいな♪
なんてことを思っていたら……
「う〜ん……ちょっと待っていてください……」
「あら? フフフ……なにか……お菓子かそれに変わるモノがあるのかしらね?」
そう言った2人の会話が聞こえてきて、
Fさんが動き出したのか再び軽く胃が動き出して、
それにあわせて私も胃壁にぶつかったり沈んだりしていく。
ちょっと残念だけど……これって結構楽しいかも知れない♪
その内、Fさんは奥にある何処かの部屋に入ったのか、扉を開ける音が再び届き……
「ご免なさいアイゼンさん……
ちゃんと助けに行きますのでお菓子になってください♪」
「え”っ! ちょ、ちょっと!
Fさんそれはどういう……キャァッ!!」
Fさんのいきなりの声にちょっと頭が回らなかった。
そ、それって……私をお菓子代わりに生け贄にするつもりなのFさん!
その意味に気が付いて慌てて拒否しようとするが、遅かったみたい……
私を包んでいた胃壁がいきなり縮だし、
激しく私の身体を揉みながら私を上へと押し出していく。
再び狭い食道を通り抜けていくと、
霞む目に小さな光が映りドンドン大きくなってきたかと思うと……
「ウグっ …んんっ カハッ!」
一気に口の中から吐き出され、
重力に引かれそのまま床に叩きつけられそうに……
なる前にFさんの両腕が私の身体を力強く支えてくれて難を逃れることが出来た。
「あぅっ うぅ……Fさん……」
まだ……身体の半分がFさんの身体の中に残っていて、
私は自分の身体が口の中から滑り落ちてくる様子を荒く息をしながらずっと見つめていた。
「ふぅ……アイゼンさん。
本当にすみませんです……でも、お願いしますね。」
「あ……ぅう…」
吐き出されたショックで息が絶え絶えの私はその声に答えることが出来なかった。
その間にも私の身体から滴るFさんが自身の体液を綺麗に拭き取っていく。
最後には胸元に綺麗なリボンまで巻かれて、
本当にお菓子の変わりになってるよ……私……
そして、ついに私はFさんの手によってミロさんの目の前まで運ばれていき……
「お待たせしましたミロカロスさん……これで良いですかね?」
「フフフ……あら…アイゼン久しぶりね……
フライゴン…中々美味しそうなお菓子ね気に入ったわ。」
私の姿をミロさんが見留めた瞬間、
私を見つめる赤い目が細く怪しく変化して、大きく口の裂け目が開いていき。
中から赤く長い舌が私を求めるように伸びてくる。
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