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【保】ダークルギア vs サンダース
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ら伸びる長い舌と口からしたたり落ちる唾液で口元を濡らし……
見るもに恐怖と威圧感を与えるダークルギアの姿だった。
「まったく相手になりませんね.....」
ダークルギアの下で苦しそうにあがいている様子を眺めながらテンポよく力を込める。
その度にグリュッ! グリィ!とサンダースの体のきしむ音が聞こえる。
「あぐ……ぐぁ…… がぁっ……!!」
「あなたが私に勝てるとでも?!」
ドスッ!!
「げはっ……っ!! ぐ、、、うぐっ……」
サンダースの体をへし折らんばかりに力を入れ押しつぶすダークルギア。
その重圧で、サンダースの上半身がくの字に折れ曲がり、口からだらしなく唾液が少し垂れる。
ダークルギアは無言で、
そーとサンダースの口元から垂れている唾液をすくい取り、
まるで……それが味見の代わりだと思わんばかりの動作で唾液を舌で舐めとった。
ダークルギアの表情が邪悪にゆがみ口を開いた。
「では、約束を果しましょうか......」
ギュルルルル!
サンダースを一瞬だけ重圧から解放すると、
すぐさまダークルギアの尻尾がからみつき、サンダースの体を持ち上げる……。
まだ、それほど力を入れていないのか何とかサンダースが口を開く。
「っく……きさま……何故俺にこんな事をする。
それにここはどこだいつの間にこんなところに俺を連れてきた……」
自分の意志でこのコロシアムに丸呑みにされに来たはずのサンダースが、
まるで、そのことを忘れたかのような言葉を発する。
そんな様子のサンダースを見るのが楽しいのか、ダークルギアが再び恍惚の表情を浮かべる。
「フフフ……そうですね。
あなたは、このコロシアムにあの感情と共に記憶も吸い取られたのです。
たまに貴方のような者がいるから、私の楽しみも増えるというものです」
翼で自分の口を覆い隠し、嬉しそうに含み笑いをするダークルギア……
状況に酔っている様に見えて、尻尾の中でもがいているサンダースから目を離すことはない。
……文字通り、美味しそうな者を見る目を……
「こ、このコロシアム……は、いったい……何なんだ?」
「教えてあげましょう……と言っても私が興味があること以外は知りません。
私が知っているのは、貴方のように誰かに食べられたい、丸呑みにされたいと思っている者と
そして、私のように誰かを食べたい、飲んでやりたい思っている者を引き寄せると言うことです。」
「俺は別に食べられたいとも丸呑みされたいとも思ってない!
そんな感情とは俺は無関係だ!!」
グギュ!
「かはぁっ!」
ダークルギアの尻尾が滑るように動き、今までより強くサンダースを締め上げる。
食い込む尻尾にサンダースの体が少しずつ反り始め、
それをダークルギアが話の腰を折られて不機嫌そうに見ている。
「私にとって夢のような場所なので……自分の意志でここを見つけようと何度も試しましたが
ここを見つけ出すことはできませんでした。
でも、時折……誰かに呼ばれるような気がする時には、どこにいてもここに来ているのです。
残念なことですが……どうにもならない力が働いているのでしょうね……おや?」
ダークルギアが話に夢中になっている間に尻尾の中ではすでにサンダースは気絶していた。
気絶しているサンダースにダークルギアは……
(気絶してしまいましたか……どうしましょうか?
腹が空いていますから……このまま食べてしまっても……)
少しの間、何かを堪えるかのように体を震わせるダークルギア……
しばらくして、どうするの
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