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エンペラーフェスティバル
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− 収まった火山 −
お勧めBGM:『one piece fierce battle』
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『バブルガムバースト!!』
数千万に及ぶ大量の泡が、カイオーガから滝のように溢れ出した。
全身にシャンプーを纏ったような姿で、それらを勢いよくマツブサ
に飛ばす。
「そんな攻撃が効くと…貴様はそう信じているのか!?」
噴火寸前のマツブサは泡の波を軽く払いのけると、天井辺りまで
高く跳び上がった。そして空中でマグマを球状に変化させ、弾丸の
ような速さで撃ち放つ。カイオーガは運良くそれを避けたものの、
代わりに命中した金塊は跡形も無く蒸発していた。
「もし当たったら…全治五ヶ月ってとこかな?」
「いや……死だ」
マツブサは不吉な眼で、カイオーガを嘲笑うかのように睨んだ。煮え
たぎるマグマを右肩に溜め込み、彼に一撃を喰らわせんと走り出す。
「すぐに焼き殺してやるさ…貴様は私に勝てない!!!」
「さぁー…だったらいいね♪」
カイオーガは危機が迫っているにも関わらず、眼を閉じて精神を
統一させた。無駄な思考を捨て去ったことで、彼の肉体に余裕が
生まれる。一年に一発撃つか撃たないかの大技だ、準備にはそれ
相応の時間がいる。
「なんだ…万策尽きて諦めるのか!!!」
「……話かけないでよ…鬱陶しい…」
冷たくそう返すと、カイオーガはゆっくり眼を開けた。そして的に
なるかのように、ヒレを左右に大きく広げた。このままでは、心臓
にマグマの直撃を喰らってしまう…
「フフ…すぐ楽にしt…」
『ギャラクシー・エレメント!!!!!!!!』
その威力、ハイドロポンプの比ではない。あまりの激流に、屋内に
津波警報が発令されてしまいそうだ。鈍重な金の延べ棒の山があっ
さり吹き飛ばされ、マツブサを硬い金庫の壁に叩きつける。
「うっ…あ…グフッ…」
背中に走る痛みに呻きながら、マグマを再び投げつけようとする
マツブサ。だが同じ攻撃を二回も受けてくれる程、カイオーガは
優しくなかった。
「あーっ…もういいよ、ありがとう」
「・・は?」
「水ではマグマを消せない…それが分かれば充分♪」
カイオーガは乳白色のメモリを心臓に直接差し込んだ。次の瞬間、
彼の身体を包み込んだのは、緑色のオーラらしきものだった。
「き…貴様…なにを…」
『ETERNAL(永遠)…MAXIMUM DRIVE!!!』
エターナルメモリに宿る、その本来の能力。それは同列以下のガ
イアメモリを、全て使用不能としてしまうものだった。もちろん…
解除しない限り、『永遠』に。
「グアッ…あああがああああああっ!!!!」
マグマメモリが、強制的にマツブサの体内から排出される。
マグマを操る能力は完全に、凍結させられたようだ。
「貴様ぁ…!! な、なぜそれを最初から…」
「…僕だけの力でマグマに勝てるか、試したかったんだ。メモリ無くても勝てるかどうか…」
立場が逆転し、今度はカイオーガがマツブサに迫る番だった。何を
されるか分からない恐怖に怯えながら、マツブサは尻餅をついたまま
後ずさりする。
「でも勝ちは勝ちだよねぇー? あとは後始末だけか…」
震えるマツブサを見下ろす位置から、カイオーガは唾液に濡れた舌
を見せた。たら〜っと粘液質なスピードで、涎が床に垂れる。
「ま…ちょっと待て…! 五分だけ時間を…」
「遺言でも聞いてあげよっか♪ それとも命乞いを頑張ってみる?」
口を手で覆い隠し、カイ
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