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【保】迷い人
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『こんな隠れ里があるなんて…』
辺りを見回して上へと連れて行かれる…巨木の中はあちこちの足場が板で補強され渡れるようになっていた
『昔は外に村があったわよ?でもあの蛇族が決まりを破って村を襲撃してきて以来…私達はこの隠れ里を作ったわ…』
話を聞きながら上へ上へ連れて行かれる…そして一室に入ると木の色とは違う白い色をした壁と大きな机と椅子が目に入った…
『改めてお礼を言うわ!シィナを助けてくれたことに』
シィナも後に続いてなぜか背中に抱きつく…くすぐったいな…
『孤人さんが一緒じゃなかったらあの竜に食べられてたよ〜本当にありがとう♪』
そして狐の獣人が目の前の大きな椅子に座る…そして真面目な顔で話しかけてきた
『あなたは…何者かしら?特徴も何もないけどその服といい…明らかにこの辺りの種族じゃないわね?』
そういうと僕の服を眺めながら言う…彼らの服は昔の絹や綿で作られたような白い服が多いようだが僕の服は前の世界の黒い上着と迷彩模様のズボンだった
『信じてくれるか分からないけど…僕はこの世界の人間じゃないんだ…』
僕はそう言った…しばらく無言になった彼女は重い口を開いた…
『面白い冗談ね…?』
クスクス笑いながら流されてしまった…
『あなたは行くはあてあるかしら…?』
そういえば…これからどうしようか…
『シィナの家に来ない?ご飯と寝床なら出してあげるよ♪』
『え?いいの…?』
コクコクと傾く…ここは甘えておこう
『では…シィナその方を面倒見て上げなさい…』
まるで子供の面倒を頼むかのように言う…
『は〜い♪孤人さんこっちだよ〜』
僕の背中を降りて手を引かれ部屋から出て行く
『…急がないと』
僕とシィナが部屋から出て行くと部屋の中で小声で言う…
『ここが私のお家よ〜』
ドアがたくさん並ぶ居住区の中でひとつの大きなドアの前に着く…そしてそのドアを開けた…
『広いな…意外と』
ドアの先には木のいい香りと一緒に木で作られた家具が目立った…壁にはベッドが作られている…4つあるってことは家族がいるってことだな
『ここが今日から孤人さんのベッドだよ〜♪』
先ほど僕が見ていたベッドを指差す…あれ?
『ん…?家族が使ってるんじゃないのか?』
急に元気だったシィナが寂しそうな表情になり…
『お父さんとお母さんは…蛇族に襲われたときに食べられちゃったの…お兄ちゃんも行方が分からなくなっちゃって…』
いつの間にか足元に近づいて抱きしめてくる…
『…』
そっと抱きしめてあげると嬉しそうに尻尾を振っていた…
『お兄ちゃん…』
シィナはそのまま眠ってしまった…そっと抱き上げてベッドに寝かせる…寝顔を見つめながら隣のベッドに座った…
『…眠いな』
精神的な疲労が溜まりそのまま夢の中へいけそうだ…
『…寝よう』
そのまま眠りについた…
『………』
ここは…?
シィナのベッド…あれ?シィナがいない
ベッドから起きると寝ていたはずのシィナがいない…外からなにやら悲鳴が聞こえる…!
慌てて外に飛び出ると…蛇族が大量に侵入し獣人達を食らいつくしていた…シィナ…!どこだ!
僕は走った…蛇族だらけでシィナの姿は見えない…
シィナ…!?
目の前に矢で撃たれ倒れているシィナ…そして体中から何かが湧き上がった…
コロス…!ミナコロシダ…!
『…は?!』
シィナのベッドで目が覚めた…夢だったのか…
『大丈夫…?うなされてたよ?』
シィナがタオルで汗を拭いてくれた…
『…シィナ…』
僕は夢の惨劇を言おうか迷っ
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