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always -いつまでも居てくれる?-
01 02 03 04
− 深淵の樹海 −
前が若干見えるか見えないかの境。
日光の差し込まないその樹海は不安を駆り立てる。
「シオ君、大丈夫?」
「う、うん……」
不安の正体はそれだけではなかった。
誰かに見据えられている気配。
音もなく蠢く気配。
得体の知れないその気配にも体は戦慄を覚えていた。
一歩毎に音を立てる葉や枝が
不気味に樹海を駆け巡る。
「あっ……」
メイズのただ、発せられた声。
視界を慌てて正面に戻す。
暗闇の中、一瞬でメイズは居なくなっていた。
ごくり、と音が鳴った。
血の様な深紅の獣眼が僕を見据えていた。
その音が自分自身が発したものと理解に
数秒を要した。
同時に夢ではないと悟った。
暗闇の中、その目も体も現実であると確信できたからだ。
「あ、ぁ……」
声が出ない。
メイズ……助けて……
「こんなところで何をしておる?」
■作者メッセージ
樹海に到着〜
森と言えば……?
<2011/11/03 12:26 セイル>
▼作者専用
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