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バベルの塔
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− 消えた理性 −
、自分が作り上げたウィルスが覚醒するのを。
「フフ…悪いなマスター…..メ、メモリ、一本壊しちまった…..」
「バビロン……..?」
「ククッ…流石は私の自信作だ…..…こんな…こ、こんなに苦しいとはな……」
口元が震え、呼吸は荒くなり、爪は異様に伸び、目は血走る。
まさに発狂としか思えない姿で、バビロンは腰を屈めた。理性などというアクセサリーは吹き飛び、野獣の心、誰しもが持っている心が呼び覚まされたのだ。そのため、四足歩行に切り替わる。
「グガァ….ガァァァァァァァァァッッ!!!!!!!!」
「バ、バビロン….」
「意識が飛んだようだな….自分のウィルスで」
ロンギヌスの本能が、「危ない」と告げていた。反射的に後ずさる。
一方ブースは懐から銀色のメモリを取り出し、不吉にも微笑みながら肘に突き刺した。
ヴォォン….『METAL(闘士)!!』
「フフ….私は奇怪な能力のメモリが嫌いでね….ただ力でねじ伏せるのみだ!!」
狩るか狩られるか。ロンギヌスには目の前で起こっている闘いが、狩人と猛獣の争いに見えた。
そして自分は猛獣・バビロンの勝利を祈っている。だがしかし、正直不安だった。
ブースを喰うなり裂くなりしたとして….その後、バビロンが自分を襲わないはずがない。彼の理性が飛んでいる間は、仲間などという言葉は通用しない。
バビロンが勝ったとき・・・・自分は生き残れるのか。
そう考えれば考えるほど、ますます自分を貶めている気がした。
自分の身に危険が及ばないなら、本気で応援する。
なのにちょっとでも安全が脅かされれば躊躇する。
仲間が命さえも賭けて闘っているのを見ながら結局、ロンギヌスは己の自己中心性を痛感した。
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■作者メッセージ
最近、例の小出し禁止投稿所に向けた小説を書き始めました。なのでこちらが遅れる場合がございます。
堪忍してくださいッ…
°°・(>_<)・°°
ただ新作の方は、捕食要素をたっぷり詰め込む予定ですので、どうぞお楽しみにw(本当かよ
<2011/11/23 21:22 ロンギヌス>
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