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力求む者
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− 力の侵害 −
「…。」
ボーマ「どうした…?早く」
固まるのも無理がない。自分の4倍はあろうかボーマンダに近付くのは勇気がいる。
ボーマ「出血が酷くてな…。立ち上がれないんだ…。怖がることはない。」
フタチマルはそう言われると
動けないなら安全か
と考え血が滲んでいる彼の足へ向かうことに決めた
フタチマルがわずかばかりの傷薬を持って血が出た足へ向かったその時
ズシャァァ
フタチマルがボーマンダにケガしたはずの足で踏まれている。
「ふがっ…!な…?!」
ボーマンダはフタチマルを嘲笑う様に自分の足で踏んだ彼を見下す。
ボーマ「安心しろ。強く踏み付けてはない。しかし、抵抗するならこのまま踏み潰すぞ」
「…騙したんだな…?!なんで…!」
ボーマ「騙してなんかいないさ…。腹が減って動けないんだからな」
次の瞬間フタチマルはボーマンダの足から高く蹴りあげられ、ボーマンダの柔らかい舌へと着地した。
彼の体温が直に伝わり、唾液で体毛が湿る。
「うっ…わわわっ!」
俺は慌てた。何を言わずに、ただ逃げようとした。
しかし唾液で滑って逃げる事が出来ない。
ボーマンダは楽しそうに舌を丸め、俺を包み込む。
口に唾液が入ってきて気持ち悪い…。
しかも息苦しく、暴れても柔らかい舌がそれを受け止める。
「だせよ…なんで…俺が…」
その言葉を話すだけでも唾液が入ってきて意識が遠のく
…
…ん…。ここは
ボーマ「ふふふっ…気が付いたか…?」
そう大きく震える様な声が聞こえたのは薄暗く、ぐにょぐにょとした柔らかい肉壁に包まれた狭い場所だった。
そう
ボーマンダの胃袋だった。
「…なんで俺を喰うんだよ…」
ボーマ「おまえが水タイプだからだ…」
「俺には…守らなきゃいけないやつがいるんだよ…!」
ルリリが思い浮かぶ
ボーマ「俺も同じだ…。」
そういうと胃壁がぎゅむっと身体に張り付く。
気持ちいいけど…
そんなこといってる場合じゃない。
ボーマ「…悪いとは思ってる…。だが…許してくれ…!」
じゅわぁ…
「…ッ!」
身体を痺れるような痛みが走る。
体毛がどろっと液化し始めた。
意識が…何もかもが無くなる中で…
「ルリリだけは見逃せ…」
それが彼の遺言となった
■作者メッセージ
やっと捕食入りましたw
<2011/11/02 15:49 氷水>
▼作者専用
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