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狼と狐のち日常
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人によってはエロ注意!
その後フラウの介抱に当たり、朝食が遅れる。
’メシはまだか’って皆で煽られ疲れる。
そうこうしている内に朝食は昼食に。
午後もフラウの調子は戻らず、介抱が続く。
その精神が休まる暇もなく
ガレイドとソルに喰わせろとせがまれ、余計に疲労。
しっかりと捕食は断った。
未だ3時だと言うのに体の重さは異常。
睡眠を貪る必要がありそうだ。
フラウはソファで一足先に微睡みに堕ちている。
取り敢えず、庭に居た菫とソルには眠る事を伝えておいた。
ガレイドは窓を通じて、伝達されているだろう。
砂羽はすでに喰われてた。ごめんね。
椛が居なかったのが、少々気になるが。
「あぁ……眠い」
欠伸で開く口を手で覆い、寝室に入室する。
日光はカーテンで遮られ、寝室は仄かな明度。
灯りを点けなくとも物の位置は把握できる。
瞼も重い。ベッドの位置を簡単に確認して……ダイブ!
ぼふっ、と極上の柔らかさが落下してきた僕を受け止める。
体重+重力の分だけ押し沈み、柔らかく押し返して釣り合いを取る。
このもふもふのマットレスに、心地よい肌触り。
んぅ……最高…… でも、ちょっと独特な匂いが……
と、持ってもいない掛け布団が体を覆った。
「捉えたぞ。美味そうな獲物♪」
ベッドが喋った……?
まさかと脳裏に過る。
菫? 椛? ソル? ガレイドは鏡がないから大丈夫。
最悪のシナリオでない事を願って、上を見上げる。
「お主を喰うにはここが一番、捕まえれるからの♪」
椛だった。安堵の息を……つける筈がない。
涎を垂らし、完全に獲物を狙う獣眼で捕食モードだ。
逃げる事は叶わない、背中を両前脚で押さえられ
おまけに両足にも尾が2x2で4本巻き付けている。
「あっちの意味でも、寝込みを襲うとな……くくっ♪」
’睡魔’という撒き餌は十分だった。
睡魔に犯され、警戒心を最低限まで薄められた僕は
ベッドが椛に占領され、さらには両手を広げ
獲物が顎に飛び込むのを優雅な表情で待ち構えていた事にすら
気付けず、九尾の檻に捕われてしまったのだ。
「今は眠いんだよぉ……大人しく寝かせてくれないかな?」
「それなら儂が寝床を提供してやろうかえ?」
「だから……胃袋はダメなんだって……」
「ふふ、抵抗は無駄じゃぞ♪」
解放されようと抵抗するも、却って椛の加虐心を煽ってしまったようで
ぎゅ、と両前脚、尻尾の締め付けが苦しくなる。
「また今度にしてくれないかな……」
「む、それでも良いか……」
支配欲の強い椛から言葉に淡い期待を抱いた。
これでようやく眠れる……
「フラウとのやり取りをばらしても良いならばの♪」
「ぶっ!? み、見てたの!?」
椛は満面の妖しい笑みで頷く。
フラウとのやり取り……早朝の入浴の事だろう。
まずい……弱みを握られた……
これでは、椛に捕まろうものなら毎度
この弱みをちらつかせられるだろう。
「うぅ……分かったよ」
「ん? よく聴こえんぞ♪」
「分かったって言ってる!」
「ん? 胃袋で眠らせてください? 仕方ない奴じゃのぅ♪」
こうして、椛の捕食者の火に油が注がれエンジンがかかる。
ぐるっ、と特注キングサイズのベッドの上で椛が体勢を反転させた。
ベッドの強靭なスプリングも流石に軋み音を零し、巨躯の体重を受け止める。
足の尾はそのままで抱擁から解放され
万歳の形で両手を前脚でベッドに括り付けられ、無防備な姿を曝してしまう。
「//// この格好恥ずかしいよ……」
「そうじゃの♪ 犯して欲しそうな格好じゃ♪」
「だ、ダメ
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