[1]
TOP [2]
感想
[3]
RSS
狼と狐のち日常
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55
からは解放されるものの
食い付かれたまま、宙に攫われる。
そして、何度も咥え直す。
回数を重ねる度に甘噛みは程度を増し、
遂には服が地面に破れ落ちた。
それと同時に、口腔内に引き込まれてしまう。
「んっ……あっ、ちょっ……」
苦しそうな喘ぎに反応したソルが舌で奥に運び込む。
そこに待ち受けていたのは鋭牙。
奥牙に挟まれ、上から迫るのは……上顎の牙。
ガッ、と牙が皮膚に食い付く。
「痛い痛い痛い〜、痛いからっ!」
菫や椛のような甘噛みの比ではない。
流血沙汰にはならないにしろ、痛みは酷い。
皮膚を突き破らんかの勢いで激しく甘噛みされる。
粘る唾液に絡められ、ぐちゃぐちゃと舌で掻き回され
再び奥牙で噛み付かれる。
体全体、頭髪すら唾液に犯され互いが糸を引く程。
「唾液で蕩けそうだな♪」
「あっ……うぅ……」
「もうへばったのかぁ? しゃあねえな……呑み込んでやる」
鬼畜なソルは、呑み込むと言うよりも
舌で喉に放り込む、と言ったほうがしっくり来るだろう。
頭からずぶり、と喉肉に突っ込まれ
一拍置いて全身が呑み込まれた。
ごくり……ずぶずぶ……
なんとも鈍い音を奏で、今日はソルの胃袋に収まってしまう。
……生存報告。
東雲は生きております、胃袋内で監禁中なり。
[4]
←<2012/03/21 17:38 セイル>
▼作者専用
--------------------
[1]
TOP [2]
感想
[3]
RSS