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金のなる木
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「い、いや…断る…出せ!」
「大丈夫だよ…消化なんてしないからさ………ね?」
散々弄ばれてきた相手など、信用できるはずがない。もしかしたら騙して呑み込み、じっくりと消化させられるかもしれない…
「まあまあ…遠慮しないで♪」
「してない…くっ…うわああっ!!!」
グラリと空間が急に傾き、俺はまっ逆さまに暗い奈落の底へと落ちていった。一瞬ぶよぶよした肉に包まれた気もしたが、そこで意識は途切れ、俺は心も堕ちていった…
〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜
「……ん…はあっ!?」
ニチュニチュという音で目が覚める。ゆっくり起き上がったその先に見えたのは……
ぬちゅん…むにゅむにゅ…ヌチョォ…
「お、おい……助けて…助けt…う…むぅ…!!」
「き、来てくれたのか…頼む…これを何とか……うぅ…あぅぅ…」
ドクドクと鼓動が聞こえる巨大な袋のようなものの中………長い長い舌が呑み込まれたひとりひとりに巻きつき、強制的に揉みまくっているという、何とも信じがたい光景だった。
3人程がまだ捕まっておらず、必死に舌と戦っ……あ、今1人巻きとられた。
「う、うそだ…ろう…?」
ハッと後ろを振り返る。やはりこの大蛇の一部が俺を狙って、グニュグニュと蠢き回っていた。とっさに悪い足場を駆け逃げるものの、すぐに壁際に追い詰められてしまった…
グニャ
俺は舌とは違う、異様な感触のものを踏みつける。それは……人間の手だった。
そして俺は、とある事に気づく。
この空間でしばらく「グニュグニュ」されていると…最終的にはこの足場……舌の海の中に沈められてしまうんじゃないか……?
脳内で嫌な映像がが再生される中……舌は足元を奪い…俺をぐるぐると巻きとってしまった。
<2011/05/15 15:38 ロンギヌス>
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