[1]
TOP [2]
感想
[3]
RSS
金のなる木
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13
14 15
「ばかな・・・それを何故お前が・・」
エクサが驚愕したのはそれだけではない。自分の体内に取り込んだはずのメモリが次々に抜け落ち、床に落ちて砕けたのだ。
エターナルメモリ・・それは全ガイアメモリの能力を永続的に無力化させる、いわば最強のメモリ・・『永遠』の力を内包している。
「それは・・ぐぅ・・・私の金庫に保管してあったはずだ・・・」
「簡単に破れたよ・・これはボクのだもんね。」
カイオーガはゆっくりと近づいていく・・エクサは後方にある非常通路から逃げようとしたが、舌にぐるぐると巻き付かれ、何もできずに引き寄せられてしまった。
「くっ・・」
辺り一面に転がっている、自分の部下達の姿・・メモリどころか銃も無しの丸腰で戦って・・勝てる訳がない。
「わ・・悪かった・・・少し図に乗っt・・」
「少し?」
弁明に聞こえる言葉を塞ぐかのように、舌が口を覆った。柔らかい口止めにエクサはもがく。
「んむんん・・んんんんっ・・・!!」
「やっぱり君は許せないや・・・ラティオス〜。」
「なんです。」
カイオーガはくるりと振り向き、蛇に巻き付かれたようなエクサを見せつける。エクサは舌先にぬちゃぬちゃと舐め回されて、顔が唾液まみれと化していた。
「あげる♪遊んであげたら?」
「・・・・」
「な・・なにいってやがる・・!!」
エクサは期待顔のカイオーガを振り向く。思い切り殴り倒した相手に引き渡されるなど、恐怖以外の何ものでもない。しかし・・・
ググッ・・
「ぐっ・・あああ・・」
ラティオスがエクサの頬に手をあて、強制的に自分の方を向かせる。引きつった「元」社長の顔が、鮮血色の瞳に映った・・
「ええ・・もらいますか。」
ラティオスはにやりと薄ら笑い、口をエクサの頭に覆いかぶせた。
<2011/05/15 15:39 ロンギヌス>
▼作者専用
[1]
TOP [2]
感想
[3]
RSS