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守る物
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* * * *
ここはとある山の中の祠。
その祠には狼の神様が住んでいた。
「…ふ…ふわぁぁ…ぁぁぁ…!よく寝たなぁ。。。」
狼の神様「ウル」が目を覚ましたようだ。
「…あれ?いつの間に…。」
ウルは祠の前に置いてあるものを見て言った。
「穀物に…木の実に、果物。…これが今月分の供物か。………今月もこれっぽっちか」
ウルはうんざりした様子でそう呟いた。
この供物は山の麓にある獣人が多く住む村から毎月もらっているものだ。
このごろ雨があまり降らず、あまり供物が用意出来ないのは知っている。
ウルは守り神なのだ。村に侵入する獰猛な生物などから守っている。しかし、この供物は村を守ってやっている対価としてはあまりに少なすぎる。
…もぐもぐ…ごくん!
「ああ…もう食べ終わっちゃったよ…。これじゃ腹の足しにもならない。それに野菜とか果物ばっかり!肉もたまには食べたいよ…それに、…」
ウルは少し怒った調子でこう言った。
「いくら供物が少ないからとはいえ、黙ってぼくの寝てる間に置いていくのは良くないよね♪。」
{…麓に下りてみようかな。文句もいいたいしね♪でも、このまま行くとパニックになるかな…。そうだ!}
ウルが光に包まれだした。みるみるうちにウルの体が小さくなり人間の小学生くらいの大きさになった。見た目も人間そっくりだ。…耳と尻尾が出ていることを除いて。獣人が住んでいる村だ。違和感ないだろう。
「…あと、ここら辺にずっと前の供物に混ざってた服が…。あった!」
ウルは服を着終えると満足気な顔をした。
「よし、行くか!♪楽しみだな♪」
ウル自身あまり麓に下りたことがなかったので、半分観光気分になっていた。
「いざ、村へ!」
そうして、ウルは麓へむかって走りだしたのだった。
■作者メッセージ
拙い文章ですがよろしくお願いします。
更新は遅めだと思います。
<2012/09/29 18:02 ピヨ助>
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