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3つ目の至宝
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4年後…
〜インド洋上空〜
???「返せ……我らの宝…」
カチッ…「NASCA(ナスカ)!!」
〜太平洋上空〜
???「ふぅん…あれが人間の島?」
カチッ…「LUNA(幻想)!!」
〜大西洋海中〜
???「今なら…殺す程度で許してやるものを…」
カチッ…「FANG(牙)!!」
〜ヒストランド国〜軍用施設内特別室〜
「ほほう…これが4年前にあなたが発掘した秘宝ですかな?」
「ふふ…なんせ現地で直々に見つけ出しましたからね…7年の歳月をかけて。」
「素晴らしい…これは我が国統率の重要な鍵となる。10億でどうだろう?」
ギラギラと鈍く輝く品々を前に、立派な服装をした2人の男が立ち会っていた。1人はこれら伝説の至宝を求め、はるばるやってきた国の長だ。そしてもう1人は…
「10億?ハハ…そんなはした金ならとっくの昔に他国が申し出ましたよ…当然断りましたがね。」
「く……まあ世界を支配する力だ。100億!!」
「ふっ…話になりませんね…」
白い手袋をはめ、敬々しくロンギヌスの槍を持ち上げる彼……彼こそこれらを見つけ、今とてつもない名声を浴びている、グレイだった。
「…ガイアメモリ1500万個…それならば考えますが?」
「む、無茶だ!1つ造り上げるのにいくらかかると思って…」
「それならば話は無しです。お引き取り下さい。」
男はしばらくブツブツ言っていたが、結局条件は不可能と断定し、部屋を出ていった。静かになった空間の中、グレイは二股に割れた槍先を見つめる。
「なかなかいないな…まぁ大国ですら手を引く条件だ…あんな小国にどうしようもな…」
「失礼しますっ!!!!」
台風が突っ込むようにして、彼の部下らしき男が飛び込んでくる。ぎょっとしたのかグレイは槍を取り落としかけ、男に向かって激怒した。
「この…ノックぐらいしろ!!」
「はっ…し、しかし緊急で…報告を…」
「はぁ…で、何だ?」
「そ、それが…その……こちらをご覧下さい。」
男はスーツの懐から一本のメモリを取り出し、空中へと掲げた。
カチリ…「VISION(映像)!!」
スイッチが押された瞬間、端子の部分から光が飛び出し、空中に映像を映し出した。
…空を黒い影が凄いスピードで飛んでいく映像だった。羽…というより巨大な翼も伺える。
「…これがどうした?」
「現在未確認飛行物体が接近中で…しかも3体ほど。目的地は恐らくここで…軌道修正は不可能と思われます!」
「何だと……司令室へ急ぐぞ!」
「あ…はい…!!」
彼は部屋を飛び出し、大慌てで地下へと向かっていった。こけそうになりなながらも男は跡を追う。
…ここは世界で最もハイレベルな軍事施設が揃った場所。人類の科学の結晶ともいえるシステムを開発した、世界でも名高い施設なのだ。
名を……「ポセイドン」という。
<2011/05/15 15:52 ロンギヌス>
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