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出会ったもの
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くした。
そして全身が口内へと収まってしまう。
舌の上で倒れ、上顎から垂れてくる唾液を全身で受け止める。
何とも言えない不快感と苦痛で顔が歪む。
だが、トレゾアはそんな事もお構い無しに彼女を責め立てた。
ベロッ…グチュッ……がぶっ!!
味見の時より大胆に。
あちこちに押し付けられ、何度も舐めあげられる。
下顎の唾液溜まりに沈められたり、舌が蛇のように巻き付いてきたり。
その責めから逃れようと、少女は近くにあったもの……牙を掴もうとした。
しかし、牙にも唾液がたっぷり塗りたくられている。
ヌルッと滑り、少女を冷たく突き放す。
それでも舌から逃れようと、牙へ手を伸ばす。
すると、ずっと大人しくしていた牙が突然動きだし、少女に勢いよく降ろされる。
暗闇の中に何かが飛び散った。
鉄臭いそれはあちこちに付着し、口内の臭いを少し変えた。
声にもならない悲鳴をあげ、少女はうずくまる。
「おっと、間違えてしまった…♪」
そうは言うが、声には笑いが含まれている。
その声に少女はまた怒りを覚えるが、笑い声と共に吹き上げる息が傷口にかかり呻き声を漏らす。
こうなると分かっていれば、森に入らなければ良かった…。
少女はそう後悔した。
長い舐め回しという拷問を向け、体力を削られていく少女。
体力だけでなく酸欠、貧血により意識も遠退いていく。
そんな時に次の変化が訪れた。
舌に傾斜がつき始めたのだ。
「やだ…助けて!」
少ない体力を振り絞り、全力で命乞いをする。
しかし、トレゾアは助ける気が全くないらしく冷酷にも奥へ運んでいく。
唾液まみれの彼女の体は何の抵抗もなく、獲物を待ち構える肉洞へと落ちた。
肉の強い抱擁。
縦横に伸縮し、獲物を順調に運ぶ。
次から次へと来る痛みに少女は意識を削がれていく。
完全に意識を失う寸前にその責めは終わった。
ここで気を失った方が楽だと言うのに。
ごくっ……どちゃっ
金狼の喉の膨らみが一気に下り、腹部が膨れ上がる。
少女の体は狭い肉洞から広い胃袋へと投げ出された。
柔らかい肉の牢獄。
そこで少女はぐったりと倒れ込んでいた。
もう抵抗する力が残っていないらしい。
「まだ、意識はあるのだろう?」
胃袋全体にトレゾアの声が響く。
声色から牙を見せて嫌らしく笑う顔が少女にも簡単に想像出来た。
その直後に胃壁が肉迫する。
ムニュッ、と弾力のあるスライムに挟まれたかのような感触。
それが力強く少女をプレスする。
顔まで胃壁に埋まってしまい、息苦しさでまだ動く体の一部で必死に押し返す。
抵抗が楽しいのか、外では金狼がグルル…と心地よさそうに喉を鳴らした。
押し返せば、また迫ってくる。
放っておいても潰す勢いで圧迫してくる。
彼女は今、魔女の玩具となってしまったのだ。
捕欲を満たす使い捨ての玩具へと。
「ほ〜ら、暴れないと溶かしてしまうぞ?」
楽しそうにまた一つ言葉を発する。
トレゾアとは対称的に少女は顔を歪ませ、嗚咽を漏らしていた。
その声も胃壁に阻まれ、外に聞こえる事はない。
そして、いよいよ…その時がやってきた。
「いっ!!?」
胃袋に酸の匂いが漂い始めたのだ。
胃壁の動きも活発になり、上下左右へと少女を揺らし揉み込む。
抵抗する隙さえ与えられない状況に一滴の滴が彼女の肩に落ちる。
ジュゥゥ…と煙を出し、服に穴を空けてしまう。
幼い子供でも、今起きてる事が何かは分かる。
食べた物を溶かして栄養にするもの。
消化である。
「溶けるの嫌…助けて……」
力なく叫ぶが、やはり外には聞こえない。
活発に
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