[1]
TOP [2]
感想
[3]
RSS
1人と8体(仮称)
01 02 03
− 戦い −
「せいやぁっ!」
依頼主に会い、問題の場所へとおもむいたライトに襲いかかる相手。
その相手を、背中に背負っていた剣で切りつける。真っ二つにされた途端、相手は消えてしまった・・・
今回の依頼は、依頼主の住む町の近くで巣くっている「アンチ・スプリット」を追い払う事。
今彼は、アンチ・スプリット「イロウン」の集団に飛び込み、内側から戦っていたのだ。
因みに「アンチ・スプリット」とは、人に害をもたらす精霊の事。いわば、"害虫"である。
そして「イロウン」は、初心者ハンターでも楽に倒せる、いわば"クリボー"や"ジャギィ"みたいなものだ。
「らあっ!せいっ!・・・今回はザコばかりで強そうなのは居ないみたいだね、ウィド。」
『そうですね・・・でも油断しない方がよろしいかと。
こういった場合、大抵背後でボスとなりうるアンチ・スプリットが居るものです。
その確率は82%です。油断しないで下さい。』
ライトは一人で戦っていた。にも関わらず、まるで誰かが居るかのように話しかけるライト。
当然、答える相手は居ない。
・・・だが、彼には聞こえていた。自分の心に響く付き精霊【ウィド】の声が。
【ウィド】は、"知の書"を司る精霊。基本的に彼女は戦い中は姿を表さず、
ライトの心に直接呼びかけてアドバイスをし、彼を助けている。
「よっ・・・あ、あれ?」
突然、彼の目の前を漂い、次々と襲いかかっていたイロウン達が離れていった。
それに呆気をとられた次の瞬間、彼の背後から飛び出す影。
『マスター、後ろから来ています。』
「えっ!?」
彼が気づいた時は既に遅く、その鋭い牙が迫る・・・
『またこれだ!少しは気を付けろぃ!!』
・・・だが、それが彼の体に触れる事は無かった。
触れる直前、彼の前に立ちはだかった白い影。それが剣を振り、ライトに牙を向けていたアンチ・スプリット「リネラ」の体を切り裂いた。
「あ・・・ごめん、また助けられちゃったね・・・オクト。」
"大剣"を司る付き精霊【オクト】。
彼は体を白い布で覆い、まるで円錐形の"てるてるボウズ"の様な容姿をした精霊だ。
その体長は2.5m・・・この体の大きさと、体の下から出た8本の腕に持った剣を振る事で、
今回のような背後や隙をついた攻撃からライトを守っている。
『まぁいいさ、マスターはまだまだガキなんだからなw』
「ガキって言うなぁ!!もう一人前だよぉ!」
自分をからかった【オクト】にすかさず言い返すライト。
そんな彼らの上、空の彼方からも迫る沢山の影。
『マスター、上からもアンチ・スプリットの気配があります。』
「・・・げぇぇ、何で今日はこんなに来るの!?」
『おっと、私の出番かな?』
上空から光を発し、攻撃を仕掛けようとするアンチ・スプリット「ロッド」。
攻撃しようにも、高い場所を飛んでいるだけに【オクト】も攻撃出来ない。
そんな彼らの前に現れた、"鬼銃"を司る付き精霊【ガリアス】。
狼獣人の姿を持った彼女は背中に背負った銃を1丁取りだし。上空へと向ける。
『マスター、目を閉じて下さいね?じゃないとしばらく目が潰れますよ?』
そう言い、引き金を引いた次の瞬間、銃口から飛び出した紫の一閃。
それは一瞬で上空に居たロッド達に当たり、あっというまに全滅させてしまった。
『っ!・・・相変わらずド派手だなぁガリアス。』
『いんやこんなのまだまだよ、もっと凄いのだってあるんだからね?』
『更にあるのか・・・』
『マスター、先程のイロウン達がまた接近しています。』
「おっと・・・って二人
[5]
→
▼作者専用
--------------------
[1]
TOP [2]
感想
[3]
RSS