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硝子玉
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− ブロック塀にはさまれて −
..」
ガパァ...
そこまで言うと少しだけ開いていた口を大きく開ける。いままで下あごに溜まっていた高粘着の唾液が溢れ滝のように目をつぶったやつの顔に垂れ落ちる。
ぬちゃぁ
ゆっくり時間をかけて上半身を一舐めする。ヌラヌラと粘液をまとった舌はやつの顔全体に型をとるように柔らかく沈む。さらに生臭い高粘度の唾液で窒息コンボが決まる。
「んー!んんー!」
いつの間にか自由に動くようになった手を使い柔らかい舌を必死に押し返すがその手も深く沈んでしまう。
諦めて手をドサリと投げ出すとその手と舌の間に粘つくアーチがドロリと出来上がる。
「おおっと窒息させてしまうところだったなぁ...ククク」
そう言い、そのまま舌を離すと手だけでなく上半身全体に鈍く光を反射するアーチができあがった。
そしてうっすら目を開けたやつが見えてしまったのは少し赤みががた頬肉、健全そうな薄いピンク色をした分厚い舌、
まさに肉の洞窟の入り口だった。
「わ、悪かった!俺たちが悪かったから許してくれぇ!!」
「いま頃なんだ?残念だな」
ハグゥ
唾液を飛び散らしながら一瞬にしてやつの上半身を銜える。
「わぁ!!だせぇ!!出してくれぇ!!」
見えていた景色も一瞬にして変わり周りが赤色になると同時に生臭く多湿でネチョネチョと粘ついた気持ち悪い感触に襲われる。
「最近のやつは態度もしらんのか」
器用に獲物を落とさないようにしながらしゃべる。そのため舌がグチュグチュと粘ついた音をだしながら蠢く。
口から出ている足をバタバタと無意味なバタ足をしている。その足から伝って生温かい唾液が冷たいアスファルトにドロリと垂れ始める。
「ずみまぜんでじだっ!!だじでぐだz!!んぶ!」
「なんだ?聞こえんぞ?ククク...」
またもやつの顔に舌押しつけ硬口蓋に少し強めに押し付ける。
やつが最初に舐められた時とは比べものにならないほどの圧力で押し付けられて流石に呼吸が持たないのか気持ち悪いのを無視して一心不乱に舌を叩く。
が、叩けば叩くほど粘ついた唾液がドバドバと湧き水のように溢れかえり状況は悪くなる一方だった。
この状況を助けたのは皮肉にも黒竜だった。
「げほ!げほ!...はぁ..はぁ」
肩から息が出るほどやつは疲労困憊していた。だがここからが始まりだった。
徐々に口内に角度がつき始める。やつの体がズルズルと暗闇のほうに滑り始める。高粘度といっても重力に逆らえることはできない。
疲労困憊していたやつはまるでメロスのように体を投げ出していた。まぁメロスのように人を信じきることはできていなかったのだが。
「あ、あぁ...助けて...死にたく...ない...」
蚊の鳴き声ほどの声しかでていなかった。黒竜には確実に聞こえていないだろう。
そして入ったらほぼ出ることができないと思われる喉の柔肉の門がガパァと開く。
やつは何も掴む体力もなくなすがままになっている。そして...
ゴクリ!
少し大きめの音を出してやつを呑み込んだ。
白い皮膚に覆われている喉が空気が少し入っている風船のように膨らみ重力にしたがって下にずり落ちてゆく。
そして膨らみが腹に到着した瞬間、黒竜が快感にブルッと震える。
「ふぅ...いままでのなかではよかった方だな。ごちそう様でした。」
中では―
ヌチャ...ヌチャ
なにも見えない漆黒のなかうっすら目を開け、1ミリすら動かないであろう体を柔らかい蠕動の動きに任せ落ちていった。
とてつもなく柔らかい...最上級の羽毛布団並の柔らかさをもつ肉にくるまれていた。
この忌々しき粘
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