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硝子玉
01 02 03 04
− 大きな存在 −
」
僕にとっては普通のニュースよりもこのようなちょっとしたコーナーのほうが面白い。まだまだ教育テレビも面白く感じられる頃だ。
[1件目は杉並区、2件目は原宿...4件目が札幌、5件目が沖永良部島で事件が起こっています。このように何人もの林実さんが捕まってるんですよねぇ。]
とアナウンサーがだいたいのことを説明すると、コメンテーターが勝手に喋り始める。
[おかしいよねぇ。本人たちは憑依されたって言ってんでしょ。]
松田たちはしらないがこのとき未詳では焦りに焦っていた。
そして20分過ぎ―
ピンポーン...
「ふぇ?おばあちゃん鍵忘れってったんかな?」
この時間になるとおばあちゃんが来るがどうやら鍵を忘れていったらしい。
確かに玄関に鍵が置いてあった。
「はーい!今いくよー!」
ドタドタと廊下にでて走っていき、ロックとドアを同時に開ける。
「ど、どちらさまで...?」
「一人で留守番なんて偉いねぇ、坊や...」
ただただ後悔した。お兄ちゃんに出る前には必ず確認しろと言われたのに...
黒いフードを被った男は一瞬にして布を取り出し、僕の口にその布をあてがった。
そして景色と意識がだんだんとまどろんでいき―。
ガチャッ
「ただいまーっ」
相変わらず教科書とノートや資料集等の重みと制服が入ったエナメルバックがずっしりと肩に食い込むほどの重さを誇っており、この異常な暑さの中体育着なのに汗だくになっていた。
今日は弟の声ではなくお婆ちゃんの声だった。
「おかえりなさい。ねぇねぇ、哲どこいったか知らない?カバンとかは置いてあるんだけど...」
え...今日は何も言っていなかったはず...。
そのままカバンなどを玄関に下ろし、外にでてポストの中を見てみると、
〈あれ、なんか届いている...〉
一枚の黒い封筒が届いていた。お婆ちゃんは気付かなかったらしい。
何か嫌な予感がする。手や足、背中すら汗をかいているのが自分でも感じられた。
封筒は丁寧にも両面テープが貼っており開けるのに結構苦労してしまった。
ガサガサ...
黒い封筒の中には真っ白な紙が2枚入っており三つ折りにされていた。
手汗で少し湿った手で2枚を取り出し、1枚を開ける。
〈くそっ!やっぱりか!〉
予感は当たってしまった。誘拐という2文字が確定された。
〈2000万...だれが用意するかっつーの〉
請求の値段には0が8個も並んでいた。そして哲を奪還することも確定した。
〈ばあちゃんはもちろん知らないよな...よし。〉
「ばあちゃーん!これからちょっとさがしてくるー!もしかしたらそのまま遊ぶかもー!!」
「はいよー!8時までには帰ってきてねー。あと雨が降るかもしれないから一応傘持ってったほうがいいよー」
「はーい。行ってきまーす!!」
2枚目のGoogleマップを印刷されいた地図を見ながら、哲がいると思われるところに体力テストに走ったスピードの3倍近い速さで狭い通りを爆走していった。
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■作者メッセージ
テスト三昧のこの頃ですw
やっと書けましたwまだテストは終わっていませんが(←
<2013/03/07 01:02 Mth>
▼作者専用
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