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少女と怪物と猫鼬と兎達
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「パ……ュ!起…て!起きて!」
まだ、月が綺麗な真夜中だった。
エシアが、パニシュを揺すり、大きな声を出して起こしたのは。
【ん…。どうしたんだ。エシア。…まさか、ハンターか?】
エシアがかなり慌てていたので、そう予想したのだろう。
しかし、エシアは、首を横に振って否定し、
「えっと、よく解んないけど…。アリアちゃんが『良くない事が起こるから、ここから逃げて』って…」
エシアがそう言った瞬間、地面が緑色に光り出した。
…確かに、嫌な感じがする。
そう感じたパニシュは、エシアの襟をくわえ、走り出そうとしたが、もう遅かった。
足元の地面が消え、緑色の、終わりの見えない穴が空いていた。
【なっ…!】「あっ!」
二人揃って驚き、声を漏らした。
それが合図だったように、落下が始まった。
緑の空間をしばらく落ちていると、ようやく終わりが見えてきた。
円形に、青い空が見えたのだ。
…空?
まずいと思った時には、もう遅かった。
ヒュン!
二人は空に放り出された。
そして、やっぱり落下した。
「きゃぁぁぁあ!」
さっきから悲鳴を上げなかったエシアが、とうとう悲鳴を上げた。
エシアの襟を離さないように、パニシュの口に力が入る。
いつものように落下態勢を整えて、地面が迫るのを待っている。
そして、
ドシィィィィン!
【ぐっ…】
いつもの何倍の衝撃に堪えれず、思わず声を漏らす。
その際にエシアが落ちてしまった。
【…大丈夫か?】
高所からの落下は初めてのエシアは、だいぶ怖い体験だっただろう。
「うん!大丈夫!でも…ここ、何処?」
気丈に答えたエシアは、どちらかと言うと周りの状況を気にしていた。
周りには、見た事の無い生物ばかりだった。
少し、動物に似ていたり、そうでなかったり…。
しばらくすると、二人の周りに、人だかりが出来てきた。
恐らく、パニシュのような種族は居ないのだろう。
しかし、中には、「ニンゲンがいるぞ!」などの、当たり前の事を囁く者も居た。
…一体、何がどうなっているんだ?
パニシュの疑問は、周りの声にかきけされた。
■作者メッセージ
これまで、三人称と、一人称が混ざっていたので、
頑張って三人称だけで書いて見ました!
変な所があったら、感想にてお願いします。
ウインドさん、こんな感じでいいですかね?
次、お願いします!
<2012/12/27 09:33 ウインド×ラムネ>
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