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太刀
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− あい・・・それは −
「うぅん・・・ん?」
あれ?
ここは、何処だ?
「誰かの・・・家、か?」
目が覚めたとき、俺が居たのはベッドの上。
誰かが俺を運んだのだろうか?
しかし、ここは何処だ?
当ても無くさ迷い歩いていたが・・・。
「あっ、起きましたね」
「・・・お前が、俺を?」
「えぇ、そうですよ。・・・今、食事運んできますので、ジッとしていてくださいね」
俺よりも年下に見える女が、俺を運んだのか?
それよりも、どうしてそんなことをする?
考えているうちに彼女は何処かに行ってしまった。
「・・・デュアル・・・」
俺はふと家族の名前を呟く。
左手の指輪を見ようとするが、それはそいつにあげたんだよな。
自然と涙が出てきた。
寂しい・・・悲しい・・・色んな感情が入り混じり、涙が頬を伝う。
「どど、どうしたんですか!?だ、大丈夫ですか!?」
「・・・すまない、少し考えごとをしていた・・・」
「そ、そうですか・・・あっ、これお食事です。・・・口にあえば良いのですが・・・」
彼女の慌てぶりは驚きだった。
何故、彼女は見ず知らずの俺をここまで心配するのだろうか?
俺が大丈夫だと彼女に伝えると、彼女はホッとしたらしい。
そして、食事といってパンとスープを持ってきた。
とても美味しそうに思える。
「良いのか?」
「はい・・・一人暮らしなので、お金も有り余っていて」
「・・・すまない・・・いただく」
俺は彼女が用意した食事を口にする。
スープを最初に飲んでみるが、初めての味だ。
今まではこんなもの口にしていなかったから、自然と食が進む。
パンも食べてみるが、手作りだろうか?
「・・・どうですか?」
「美味しかった・・・ありがとう、何かお礼をしたいのだが・・・」
「お礼なら、まず元気になってからですよ・・・」
「俺は、元・・・気・・・ぅう・・・」
「・・・まだ、休んでいてくださいね」
彼女は俺に味はあうかと聞いてきた。
勿論、俺は美味しいと答える。
そして、お礼したいと言うが彼女はまず元気なれと言ってきた。
確かにそのようだ。
立ち上がろうとするが、目眩がして駄目だった。
彼女は部屋を出て行く。
俺は仕方なくベッドに横になって眠ることにした。
「容姿では年上だから、困るなぁ・・・はぁ」
■作者メッセージ
今回は、男の視点ですw
この女は、誰か分かるかな?w
<2013/03/12 23:49 ヘリオス>
▼作者専用
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