その晩……
勉強を休んでセルモスと話していた。此方の世界のルールについてである。話に夢中になっていたのか、ふと時計を見ると既に日付が変わっていた。いくら明日が土曜日で、部活にも入っていないとは言え、流石に眠い。布団に潜り込もうとすると……

「待って。一緒に寝よう♪」

と、潜り込んできた。竜の姿で…
潜り込むやいなや尻尾と翼を上手く使って身体との間に挟み込んでくれた。柔らかいお腹と翼に包まれてとても気持ち良い。

「お休…〜♪」

 疲れていたのか、軟らかい暖かさに包まれた瞬間に眠り込んでしまった。

翌朝………
「う、う〜ん……」

ニチャ……

「え……?ええ?」

ヌチャァ…グニュ……
 目が覚めると見覚えのある空間にいた。

そう、セルモスの胃袋の中である。久々に味わう肉壁の感覚が心地良い。

「って、何してんだ!!」

 思わず、胃袋の上の方に向けて怒鳴ってしまう。すると、声が降ってきた。

「おはよー♪起こしても起きなかったから飲み込んでみたの♪気持ちいいでしょ♪」

 そんなに寝起きは悪くない筈だが………
 さっきから妙に肉壁の感覚がしっかり伝わって来るが寝間着はどうしたんだろ。この分だと新しいのを買わなきゃならないかも知れないな。
そう思って体を見ると寝間着は無く、裸だった。周りに服の残骸が無いことをみると、脱がしてくれたらしい。
 そんな事を思っていると周りの肉が俺を押し上げ始めた。

グチャ……ニチャ…グニュウ……

「はふっ……くぅ……んん〜。」

き、気持ち良い……

グパア……ドチャ!

前に光が見えてきたと思ったら不意に落下感が襲ってきた。慌てて受け身をとる。落ちたのはベッドの上らしい。ご丁寧にもタオルが用意されていた。

「おはよー♪気持ち良かった?」

セルモスが相変わらずの気楽そうな声で挨拶してくる。
「ああ、おはよう。結構気持ち良かったぞ。」

「そう、良かったー♪はい、着替え。」

そう言って着替えを渡してくる。器用なものだ。
体を拭いて服を着た後はゲームをしたり、勉強したりして過ごした。
気が付くと既に夕方である。夕飯を食べに降りていく。
セルモスも一緒に降りてきたのでご飯を分けてあげた。結構気に入った様で茶碗二杯ほど取られてしまったが、幸せそうにご飯を頬張る様子を見てはなにも言う気にならなかった。
 片付けも終わって二階に上がると、セルモスがすり寄ってきた。

「一緒に夜駆けに行かない?背中に乗せてあげるから……」

 どうやら食後の運動、という訳らしい。もちろん、快諾して家の庭にでる。郊外にある家だから飛び立つのには十分広い。

「準備はいい……?」

「ああ、楽しみだよ。」

「それじゃ、行くよ♪」

バサァ……バサッバサッバサッフワ……

 ものの二、三秒で浮き上がってしまった。やがて高度は300メートル程に達した。夜風が吹き付けて少し寒いがセルモスの背中に寝そべる様にすると気にならなかった。

「ずっと一緒にいような…………」

「なぁに?何か言った?」

「いや、何でも無いよ。」

 ポツリと呟いた事に反応してきたセルモスにそう返すと、噛み癖ならぬ丸飲み癖を持った優しい竜との生活に思いを馳せていた。

 頭上では満天の星空が、そんな僕らを祝福するかのように輝いていた。

 

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