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白夜の妖狐 − 旧・小説投稿所A

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白夜の妖狐
− 出会い −
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不意に覚醒した。

「あ、大丈夫?」

鼻腔をつく人間の匂い。

忘却を決め込んだ食欲が蘇る。

今度は栗鼠等の比ではない。

それこそ雷鳴が咆哮をあげる様なものじゃった。

獣の本能が、生きたい≠ニ言う本能が

躯を駆り立てる。

目前の獲物を喰らえ、と。

血肉を欲している、と。

本能が囁く。

「黙れ!」

儂は儂自身を叱咤する。

張り裂けそうな喉から怒号を張り上げる。

空間を震わせ音≠ニして聴覚を刺激する。

駆り立てられた躯が静寂を取り戻す。

「わぁっ!?」

「……すまぬ。驚かせるつもりはなかった」

何やら作業をしていた人間が体を震わせ、動作を中断する。

人間の匂いに混じって香ばしい匂いが……

恐らく料理中であろうか……

「あ、貴方は何を食べるのですか?」

「……人間」

どこにそんな気力があったのか、

悪戯っぽく呟いてみせた。




またまた投稿♪

暗くなりすぎて
自分死にそうですw
<2011/12/14 23:15 セイル>
消しゴム
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