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夢見がち日常 − 旧・小説投稿所A

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夢見がち日常

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全力で王宮から出ると、人だかりが出来ていた。
何事かと近付くと、

[皆!災厄の塊、ダークルギアが出た!
よって、諸君らのペットから、いけにえを出して欲しい!]

そう叫ぶ赤い竜と、さっきの黒竜が中心にいた。

いけにえになるのは嫌だな。
そう思い、場から離れようとした瞬間。

[おい、ラムネ]

そう呼ぶのはさっきの黒竜で。
もうすでに嫌な予感しかしない訳で。

[この件を上手く沈めれたなら、試験無しで認証を許可するが、…どうする?]

やっぱりだよ。
何だよ、今日運悪すぎだよ。

「えっと…」

ザザッ!

少し言葉を発しただけなのに、全員いっせいにこっちを見る。
有り得ないくらいのプレッシャーに襲われたけど、勝算が無い訳でも無い。

「分かりましたよやればいいんでしょ!」

勝算少ないけど。

流れ的に引き受けちゃった俺は、そこら辺にいた竜にダークルギアの資料を貰い、予想を確信に変化させた。

やっぱり、あれは………


そして、時が過ぎ、

「貴様…、何のつもりだ…」

目の前にそいつがいる。
にしても、ルギアおっきいな〜。

「俺はラムネ。めんどいからサクッと言わせて貰うと、」

「アンタ、只の色違いのルギアだろ」


しばしの沈黙。
いや、なんか言えよ。
気まずい空気に堪えられず、何かを言おうとした瞬間。

「…何故分かった…」

よっしゃ正解!
テストで良い点取った時より大きな達成感を味わいながら、説明する。

「おかしいって思ったのは、アンタの体が漆黒だったからだ。
ダークルギアは、黒は黒だが、地味に青が入ってる様な感じだからな」
「何故、その違いが分かった…?」

その質問に、得意気に、

「フェルトスイーツって、ホント微妙な色の違いで出来映えが変わるからね。気を付けてる内に、気が付くようになった」

そう答える。そして、

「取り合えず、向こうに行ったら危ないからな。止めとけよ」
「…あぁ、分かった…」

バサッ…バサッ…

意外といいやつだった。
仕事は終わった。帰るか。


そして、約束通り、試験を省略。
紋章を刻むからさっきの部屋に来いと言われ、今、部屋の前にいる。

[…入っていいぞ]

そう言われ、中に入ると、ガチャッと鍵の掛かる音。

あれ?
なんか、ピンチのような……

[紋章は、私の体内でしか刻めぬからな。しょうがない事なんだぞ]

(いやその割に笑顔だよ!喜んでるだろ!!)

心の中で全力でツッコミしつつ、もう逃げられないと悟った。


色違いって良いですよね!

前回描写が足らず、
「いや、分かる訳ねぇよ」
って思った人!
すみませんでした!
<2012/12/10 22:17 ラムネ>
消しゴム
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